「ハイテクを使った料理」と言っても、何も万能料理ロボットにすべてを任せたり、ボタン一つで原子から料理を再構成するというような、SFチックなモノを求めているわけではない。最低限の手間は必要とするが、ハイテクで手間を省いたり、アドバイスをしてくれるという商品群が続々登場している。「意外と便利な時代になったものだ」と再認識させてくれることだろう。

最初に紹介されたのは、『Vita Craft RFIQ自動調理システムポータブルタイプ』。共働きで料理に時間がかけられない悩みを持つ主婦が、その悩みを解消するために購入した。材料と調味料を入れるだけで料理ができるというIH調理器。単なる鍋のように見えるが、賢い頭脳を持っているわけだ。いわく「料理を科学で追及したハイテクキッチンツール」。

この鍋にはさまざまな料理が材料などと共に記載されているレシピカードが添付している。このカードには調理方法を記録したICタグが入っている。好きな料理を選び、鍋に必要な材料を入れたら、鍋の取っ手の部分にICタグをかざすと、鍋がデータを読み込み、料理が自動的にスタート。材料の状態や量を加味して、勝手に温度調節までしてくれる。あとは鍋におまかせで他の仕事に注力できる。

レシピカードには24種類の料理が納められている。【メーカーの説明ページ】によれば今後もデータを追加していく予定があるという。煮物などはともかく、鍋では普通できそうにないチーズケーキやハンバーグ、天ぷらまで、一度ボタンを押したら手をかけずに作れるのが「文明の利器」を感じてしまうところ。ハンバーグなども途中でひっくり返すことなくちゃんと焼ける。

忙しくてなかなか買い物にいけない人、買いだめをしたい人向けとして紹介されたのが、野菜を長持ちさせる三菱の冷蔵庫『MR-G50/45/42シリーズ(リンク先は45)』。発光ダイオード(LED)が出す光で野菜に光合成を行わせ、生命力の源である糖分「還元糖」生成を促進する「うまさ活菜」というシステムを採用している。野菜のビタミンも増やしてくれる。

「うまさ活菜」での野菜の長持ち度を示す比較写真

【うまさ活菜の詳細はこちら(PDF)】。写真にもあるように、野菜の鮮度が通常の冷蔵庫と比べると段違いなのが分かる。安いとつい買い込んでしまう野菜だが、使うタイミングを逃して痛めてしまい、結局安く買った意味が無かったという苦い経験を何度と無く体験している当方にしてみれば「すげぇ技術が出来たもんだ」と驚くばかり。

最後に紹介されたのは、すでにゲームランキングなどでもおなじみの、『しゃべる!DSお料理ナビ』。正確にはレシピソフトなのだが番組では発売から三か月で50万本突破というセールスデータと共に「ゲームソフト」として紹介されていた。

使用例として紹介されていたのは、一人暮らしの男性の使いこなし方。ありあわせの材料で作れる料理を教えてくれる検索機能。冷蔵庫にあった「たまねぎ」「にんじん」「ひき肉」を検索対象として入力すると、ハンバーグやロールキャベツ、スパゲッティミートソースが表示され、その中からスパゲッティミートソースを作っていた。

台座の上にDSをおいて、音声ガイドに従いながら料理を作り、手順ごとに「OK」と言ってガイドを進めるさまは「50万人もの人が同じように料理を作っているのかな、すごいな」と感嘆させられるものがあった。番組でも「音声でやりとりできるので手を離す必要がありません」とそのメリットを強調していた。他にも体調やかけられる時間でメニューが選べるなど、便利さが紹介され、番組に登場した人も「残りもので何ができるか検索するのは非常に便利だと思います」とその良さを述べていた。

料理を美味しく作るには素材や腕前、愛情など、さまざまな要素が必要とされる。それらをサポートするために、ハイテク機器を使いこなすというのもアリだろう。むしろ使いまわされる・振り回されることなく、使いこなしていくことが賢い活用法なのに違いない。

(最終更新:2013/09/15)