松井証券(8628)、無期限信用取引の手数料無料化を3か月足らずで撤回

2006年11月17日 06:30

【松井証券(8628)】は11月16日、同社が9月から実施しネット証券業界で話題を呼んでいた無期限信用取引の手数料無料化を撤回し、12月4日から9月以前の手数料体系に戻すことを発表した(発表リリース)。ネット証券会社が下げた手数料を短期間で引き戻すのはきわめて珍しい話。

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無期限信用取引における手数料は基本的に無料だったものが、12月4日からは新規・返済6か月以内がボックスレートによる手数料体制へ、日計り取引は片道無料となる。また、現物取引でも日計り片道手数料無料制度が廃止になる。代わりに、9月の無期限信用取引手数料無料化に伴い利上げされていた、金利・貸株料が買方金利が5.1%から3.7%に、貸株料が5.1%から2.0%に引き下げられる。

信用取引において革命的とも言われた返済期限が無い「無期限信用」は、松井証券が2003年7月に開発。さらに9月にはこの無期限信用取引の手数料を無料化し、ネット証券間の競争激化を象徴する一つのバロメーターにもなっていた。ただ、同時に信用取引における資金貸し出しの金利を引き上げ、手数料収入の採算を調整するようもくろんでいた。

しかし今回、3か月足らずでこれを撤回し元に戻したということは、その目論見がうまくいかなかったのだろう。また、ネット証券業界における「手数料値下げ競争」が終焉を迎えつつあることをあらわしているのかもしれない。

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