ジェネリック医薬品「問題あり」73銘柄と報告、日本医師会にて
2006年11月11日 08:00
【薬事日報】が報じたところによると、【日本医師会】が11月8日に行った定例会見において、同会が会員を対象に実施し発表した「ジェネリック(GE)医薬品に関する緊急調査報告」の続報を公表した。それによるとジェネリック(後発)医薬品について「問題あり」とされた銘柄が73銘柄、メーカーで33社、件数で89件にも及んだという。
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前回の調査ではジェネリック医薬品の効果や安全性が不十分との懸念が日本医師会会員から多く寄せられていたことを受けて、GE医薬品の実体を把握する目的で、5月27日から7月末までサイト上を通じて実施。577人から回答を得たもの。それによると
・品質に問題あり……54%
・効果に問題あり……69%
・副作用に問題あり……45%
などの回答が寄せられたという。
具体的なメーカー名や商品名は公開されなかったが、例えば特定の1社に「問題あり」と指摘されたものが21件にのぼり、品目でも18銘柄に及ぶなど、問題視すべき状況もうかがえる。
薬の効果別での分類集計では、
・不整脈用剤、血圧降下剤、血管拡張剤……15件
・高脂血症用剤……13件
・解熱鎮痛剤……2剤、10件
などがあり、それらの多くは「効果が悪い」「強度不足で錠剤が粉砕する」という指摘が占めていたという。
ジェネリック医薬品については医療費の軽減に大きく寄与するとして国が推奨し、患者サイドからも好意的に見られる意見が多い一方、医療サイドや既存薬メーカー、さらに実際の利用者からも上記アンケート結果にあるような問題点を指摘する声が相次いでいる。
ジェネリック医薬品のすべてが問題視されるべき、というわけではない。が、先発医薬品と比べて正直なところ「これってどうよ?」と突っ込みを入れざるを得ない品質のものが先発医薬品と比べて多いのも事実といえる。身体に関わることなだけに「安かろう悪かろう」では困るわけで、各メーカーには品質、そして信頼性の向上に励み、特に患者たちから持ち上がっている不安を払拭するよう努力してほしいものだ。
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(最終更新:2013/08/25)
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