アドバンテッジ、ライブドアの金融部門を551億円で買収、MBOへ
2006年11月23日 10:00
先に【ライブドアの全金融事業、投資会社へ売却と報じられる】でも報じたように投資会社の【アドバンテッジ・パートナーズ】は11月22日、ライブドアの金融事業部門であるライブドアファイナンシャルホールディグス(LHD)を買収すると正式に発表した(【発表リリース】)。買収額はLHDが持つ負債もあわせ、551億円になる。アドバンテッジ側では経営陣などの出資を募り、MBO(経営陣による企業の買収)を実施、同社はサポートに回り再生を目指すことになる。
スポンサードリンク
アドバンテッジ側はLHDの全株式を約176億円で12月20日に取得。それに伴い、LHDが持つライブドアへの債務である376億円も段階的に肩代わりする。そして経営陣だけでなく従業員の出資を募集し、MBO、あるいはMEBO(経営陣だけでなく従業員も含めた企業買収)を促進させ、独立を後押しする。
ライブドアは法人として証券取引法違反の罪で起訴されている。刑事罰が確定すれば証券取引法の規定上、傘下の証券会社の株式を20%以上保有できなくなる。また、すでに一連の騒動で信用力が低下し、事業の影響も少なからぬものがあった。このため金融部門を一括売却する意向を表明しており、売却先の選定を進めていた。
【「牛角」「am/pm」のレックスホールディングス(2688)、経営陣による企業買収(MBO)で非公開化へ】でも報じたようにアドバンテッジはレックスホールディングスと組んでのMBOを実施したばかり。他にも日本の大手企業の企業買収や支援に参加するなど、昨今大きな動きが相次いでいる。
LHDを他社に買収するのではなく、MBOで独立させるために買収するという形で話が進んでいることが明らかになった今回の買収劇。アドバンテッジも収益が得られる見通しがあるからこそ投資・サポートをしたことになるわけだが、その見通しが現実のものになるよう、期待したいところだ。
スポンサードリンク
ツイート