このアンケート結果はウェブ形式の調査によるもので、回答者数は1万2563人、調子時期は2006年10月1日から5日。男女比は男性対女性が46対54。

今調査では携帯電話について各種調査が行われているが、そのうち携帯電話のテレビ機能の利用状況についての項目を抽出してみると、「(ワンセグ以外の)テレビ電話機能がついた携帯電話を持っていて使用しているか」という問いに対し

「(ワンセグ以外の)テレビ電話機能がついた携帯電話を持っていて使用しているか」

という結果が出た。この結果から「機能搭載電話を持っている人は3割、けれども実際に使っているのは4.4％」「まったく興味がないのが4割強」「ちょっと興味があって使ってみたいなというのが25％」という傾向がうかがえる。つまり「好奇心にかられて使ってみたいと思っている人は結構いる」が「実際に使ったものの使い続けることはせずにテレビ電話機能は放置封印している人が多数を占める」ことが推測される。

それでは実際にテレビ電話機能をどのように利用しているか・利用したいかや、逆に利用したくない理由について問い合わせたところ、次の結果が出ている。

これは「利用現場からの、携帯電話のメリット・デメリット、存在理由」を察せる内容でもある。電子メールや手紙と違い、電話は相手に対応を強要するメディアでもある。それらを考慮すると、

などがテレビ電話機能の普及に関して問題、課題点となっているのが分かる。

「便利かも知れないけど使い道が無ければ意味が無い」「かえって不便に感じるところがある(特に「自分のプライバシーを他人に見せたくない」という問題)」を解決しない限り、テレビ電話機能は技術的問題が解決されても「無用の長物」となりかねないだろう。

むしろその機能を活かせるのは、それらの問題点をはじめからクリアしている部門での利用であり、当初はその方面での展開を推し量るべきだと思われる。具体的には「利用する理由、利用したい状況」では下位にランキングされていた、つまり現状ではあまり利用されていない使い方である

などが有望視される。これらの使い方なら、(積極的にテレビ電話を使おうと双方が意図しているのだから)相手方や自分自身のプライバシーの問題はクリアされることになる。

今後は携帯会社各社が対応機種を増やすと共に、各コンテンツメーカーがいかにビジネスを企画し提案していくかが鍵となるだろう。上記リストを見る限りでは、公的機関へのアプローチが有効だと推測されよう。