アイドル+3Dディスプレイ+相互送信=……「亜空間通信Pod」!?

2006年11月19日 19:30

亜空間通信Podイメージ先日テレビ東京系列で放送された経済番組【ワールドビジネスサテライト】にて、気になるハイテクアイテムが紹介されていた。それを追調査した上で紹介しよう。アイテムの名前は亜空間通信Pod【フレパー・ネットワークス】の製品で来年8月以降発売予定。価格は3万円台が目標。

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このフレパー・ネットワークス、最近玩具屋などでちらほらと見かけるようになった、コンテンツ販売端末「デジらく」なども開発している会社。事業内容はネットや通信情報の機器を開発したり提案する会社なのだが、とにかく「ハイテクっ」という印象がある。

さて肝心の「亜空間通信Pod」、詳しくは上記参照ページなどに掲載されている画像や動画で確認してほしいが、要は

・3Dによるビジュアル表示
・キャラクタとのリアルタイム双方向でのやりとりが可能
・音声認識による対応
・専用アイテムを介しての擬似コミュニケーション体験


ができる、情報コンテンツアイテム。実際に端末上にはキャラクタ(例だとアイドル)が表示されているのだが、これがディスプレイの中央から浮き出ているかのように見える特殊なレンズが使われており、立体感を十二分に感じ取ることができる。

端末には音声認識のためのスピーカーやマイクの他、タッチセンサーなどもあるので、「息を吹きかけるとスカートがゆれるなど、まるでそこに存在しているかのようにリアルに反応」(原文ママ)する。ちなみに「ワールド……」ではレポーターが息を吹きかけたところ強すぎたようで、端末内のキャラクタがすっ飛んで行ってしまった。他にも電話をかけて、電話越しに会話を楽しむなどということもできる。

亜空間通信Pod
亜空間通信Pod
中央部にいるアイドルが
さまざまなリアクションをしたり
情報を伝えてくれる

端末内のキャラクタとのコミュニケーションの手段として面白いのが「物質転送フィールド」。円形のスキャナーのようなものだが、この上に事前登録されてある商品(例えばお茶やラーメン、おにぎりなど)を置くと、そのバーコードの情報を読み取って端末内のキャラクタが画像内で手にし、食べたり飲んだりなど、さまざまなリアクションをしてくれる。つまり「キャラクタに商品を転送する」というわけだ。何だか仏壇にお供え物をあげているようで、少々複雑な気分になる(笑)。

また、キャラクタへのプレゼントアイテムをカードとして提供される予定もあるので、端末内のキャラクタに、何らかのプレゼント用のカードを購入し「物質転送フィールド」におき、喜ばせることもできるという。

メーカー側では「GENE(仮称)」という端末に差し込むことでキャラクタを入れ替えるオプションを用意し、多数のアイドルと提携することで端末内の「お相手」を選り取りみどりに選ばせるとのこと。

フレパー・ネットワークス社ではこの「亜空間通信Pod」に、お店に並んでいる商品をキャラクタに宣伝させたり、端末内のキャラクタに媚を売らせることでキャンペーンアイテムの販促に使うなど、利用方法も想定しているという。

「1人暮らしの独身男性などがターゲット」とあるので、アイドルキャラクタのプロモーションや新商品の展開などにも使われることだろう。

他の機能としてはWiFiアンテナを内蔵し専用のIP携帯電話がエリア内で無料使用できる他、オンラインで最新情報を取得してリアルタイムに表示するためのウィンドウも用意されている。

分かりやすく既存の商品で例えると

・「たまごっち」や「どこでもいっしょ」のようにキャラクタとのコミュニケーションを楽しみ(育成面は無いようだ)
・「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」のようにカードを使って端末内のキャラクタに着替えさせるなどのさまざまな「世話」ができ
・「バーコードバトラー」のように(登録済み商品だけだが)バーコードを通じて実商品と端末とのデータの相互性を実感し
・擬似3Dのリアルな表示(これは事例が見つからない)


などの機能を併せ持った個人向け端末というところだろうか。

こういう面白ユカイなハイテクアイテムは、技術そのものはもちろん、その技術をどのように使いこなしていくか「企画力」がアイテムの魅力を決定付ける大きな要因となる。公式サイトや番組(の動画)を見る限りでは「独身男性がアイドルなどに夢中になるようなコンテンツ」「目を引く紹介で商品を見せてPR度を高める」という方向で主軸をおいているようだが、他にも色々と使い道はあるはずだ。

例えば

・端末を大型化して、ビルなどの案内役をさせる。
・アダルト方面への展開。
・ターゲットを中高年齢層にし、氷川きよしなどをキャラクタデータとして登場させる。
・アニメキャラをデータ化する。
・手話への展開。
・個人レベルの3Dデータ生成化サービスを提供し、遠隔地にいる家族間の会話に用いる。
・教育方面への展開。例えばNHK教育番組で放送している工作番組のような、実際に動いているものを見ないと分かりにくいもの。


ちょっと考えただけでもこれだけの用途が想定できる。

今後どのような仕様に固まり、どれだけのフレキシブルな機能が用意されるのかは未知数ではある。が、単なる「宣伝用のスピーカー」にとどまらない商品展開が行われることを期待したいところだ。

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