ガンホー(3765)、日本国外からの各種登録手続きを禁止、不正対策の一環として

2006年11月30日 19:30

『ラグナロクオンライン』イメージ多人数同時参加型ネットワークロールプレイングゲーム【ラグナロクオンライン】を展開している【ガンホー(3765)】は11月28日から、同社が運営している各種ゲームのプレイ環境を適正化するために、日本国外からの各種登録手続きを禁止する措置を実施している(【発表リリース】)。同社としては今後さらに規制を強化し、不正行為を防ぐ方針であるという。

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具体的には日本国外からのGungHo-ID(ガンホーの提供するゲームをプレイするのに必要)、アトラクションID(GungHo-IDと連動する、各サービス専用のID)、ならびに簡単登録から正式登録への移行手続きが行えなくなるようシステムが変更された。この変更により、基本的に日本国内で展開するガンホーのゲームは、日本国外からのプレイができなくなる。プロキシーサーバーに関する言及があるので、恐らくはIP・ドメイン単位での規制を行っていると思われる。

海外からの不正アクセスユーザーがプロキシーを使い、日本国内からのアクセスに成りすまして侵入する可能性を否定できなくはない。しかし手立てを講じることである程度それらの偽装工作にも対処することはできる。リリースにも

不正利用を目的とした日本国外からの接続に対しては、状況に応じて今後も段階的に制限範囲を拡充させることを予定しており、対策の強化や調整を随時実施してまいります。


と明記されており、不正防止体制を逐次強化する方針のようだ。

「人が集まるところにはお金の流れができビジネスが生まれる」という言葉ではないが、ガンホーの運営タイトルには多数のユーザーが集まり、必然的にさまざまビジネスチャンスも埋もれている。中にはインチキなプログラムや技を用いてゲーム内のアイテムやお金を荒稼ぎし、それらを換金する(RMT:リアルマネートレード)「電子どろぼう」的なやからもいる。何しろデジタルデータをいじっただけで日本円が手に入るのだから、非常に効率的な「稼ぎ方」である。

もちろんガンホーにしてみれば、海外からアクセスしてそのような不正行為をされたのでは、対処のしようもない。そこでガンホーでは次善の策として、日本国外からのアクセスを禁じる措置に出たわけだ。

【RMTで不法売買した中国人留学生逮捕、送金額は1億円以上】にもあるような、日本国内からのアクセスでは今件のような対処方法ではかなわない。また、一定以上の技術の持ち主なら、取り締まる側のガンホーとのいたちごっことなるのは目に見えている。それでもそれなりな効果は得られる。

そもそもネットワークはワールドワイドに開かれているのだから、本来外国からのアクセスをブロックするのはよい対処方法とはいえない。とはいえ問題が発生していて、その問題への対処法として効果のあるものであれば、先の表現にもあるが「次善の策」として採用せざるを得ないのは仕方の無いところだろう。

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