【更新】地対空ミサイルパトリオット最新版、米軍が首都圏配備へ

2006年10月29日 19:30

パトリオットイメージ[NIKKEi NeT]によると在日米軍がミサイル防衛構想(MD)の中核をなす地対空誘導弾・パトリオット3ミサイル(PAC3)を、首都圏のアメリカ軍基地に配備する検討を始めたことが10月28日までに明らかになった。

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パトリオット3ミサイル(PAC3)イメージ記事によれば日本政府への非公式連絡により、東京都の横田基地や神奈川県の横須賀基地が候補地に挙げられているという。7月の弾道ミサイル発射実験や昨今の「火遊び」など、近隣某国の行動をかんがみ、MD体制の強化をはかるための動きと見られる。

パトリオットミサイルの最新版PAC3はロッキード・マーチン社開発の迎撃ミサイルで、[パトリオット・ミサイル3発射台、米嘉手納基地で確認(読売新聞)]にもあるように、先日沖縄のアメリカ空軍嘉手納基地などに先日配備された。敵性ミサイルを撃ち落とす対空ミサイルは、細長い羊かんのようなものを二つ並べて斜め上に掲げたような外見をしたミサイルケースの中におさめられていて、レーダー車によるレーダーや電源車、アンテナ車など各種運用システムと連携して作動する。いわばパトリオットとはこれらすべてをあわせた地対空ミサイルシステムといえよう([ロッキードマーチン社の解説ファイル、PDF・英語])。また、かつて湾岸戦争時にイラク軍によるスカッド・ミサイルを迎撃したことで有名になった。

現在航空自衛隊にも配備されているパトリオットミサイルはPAC2で、これは対航空機が主目的であり、弾道ミサイル迎撃は副次的なもの。そこで弾道ミサイルに対応したPAC3の日本への配備が待望されている。すでに空自での配備も決定しているが、今回それに先立ちアメリカ軍による配備が進められている

いざというときにはイージス艦搭載のスタンダード・ミサイル3などと連携して迎撃にあたるが、あればひとつでも多い方が安心できるのが「備え」というもの。空自の配備と共に、在日米軍の配備も推し進めてほしいものだ(ちなみにPAC3の有効射程は15キロ前後といわれている。首都圏全土を守るのは困難であるのはいうまでもない)。

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