メイド+メガネっ娘=大繁盛!? メイドさんが不振のメガネ業界を救う

2006年10月20日 06:30

キャンディフルーツオプティカルイメージ【ZAKZAK】によると、メイド要素が多分に含まれたメガネ店が東京・秋葉原に登場し、人気を博しているという。土日は70人~80人が来店、ゴールデンウィークはお客で店内は超満員だったとのこと。大手チェーン店による寡占状態が進むメガネ業界の中で、まさに「救いの萌え天使」的存在として登場したメイドさんによるメイドメガネ店キャンディフルーツオプティカルとはどのような店なのだろうか。

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上記サイトのトップページにはコピーとして「ご主人様・お嬢様にぴったりのメガネを、メイドがお見立て致します」という言葉が踊る。元々萌え要素として威力の大きい「メイドさん」に、メイドブームよりはるか昔から存在した先輩的な萌え要素「メガネ(っ娘)」がミックスされた、しかも実用的なメガネ店とあれば、そのメガトン級の破壊力に卒倒する人も少なくあるまい。


キャンディフルーツオプティカル公式サイト。属性でメガネのタイプを提案するなど、メガネ店ならではの工夫が見て取れる

元記事の写真と公式サイトの写真を参照するに、女性店員の制服は頭にカチューシャ、首には大きめのリボン、ひらひら付きの前掛けエプロンというメイドさんスタイル。このスタイルで店内のメガネをオススメしようと臨戦態勢で待ち望んでいる。来場客もこれには恐らく全面降伏してしまうに違いない。

店内ではメイドさんが予算に応じてメガネを「一緒に」選んでくれる。フレームの選択、検眼スペースでレンズの選定、引渡しのサービスもメイドさんが携帯電話でお知らせしてくれる「わくわくフォン」と直筆の手紙を受け取る「メイドからのお便り」がある。お客の9割は手紙を選ぶが、大部分は受け取った直筆の手紙を記念品として保存しているようであるとのこと。

萌え要素云々ではっちゃけているだけと思う人もいるかもしれないが、実際「キャンディフルーツオプティカル」では国内外のブランド品500本をそろえ、価格は7000円から3万5000円と単なる「萌え」なだけでは売れにくい価格帯。しかし月に100本以上のメガネが売れ、個人のメガネ店としては目玉が飛び出るほどのセールスを記録している。

何か強烈な個性があれば
価格競争を避けられるんじゃないか
……山下修
  (キャンディフルーツオプティカル)

同店責任者の山下修氏いわく、実はメイド属性は無く、メイド萌えブームを知ったのも一年半ほど前だという。経営者会合で、【キャンディフルーツ】というメイド衣装のブランド店舗経営会社と知り合ったのがヒントとのこと。元々山下氏のメガネ店はあのヨン様のメガネを先行発売したりミュージシャンのガクトに商品を提供するなど、ばりばりの硬派なメガネ屋だった。しかし大型チェーン店の組織力の波にもまれそうになりやすい個人店舗には違いなく、展開の生き残りのためのアイディアを考えていた。そこに「キャンディフルーツ」との出会いが。山下氏いわく、

「メガネの店舗はどこも同じものを売るため、価格競争に陥りやすい。どうしたらそれを避けられるか、考えていたときに、芸能人のかけたものをいち早く販売するような、何か強烈な個性があれば、価格競争を避けられるんじゃないかと気づいたんですよね」


という。

思いついたらあとは早かった。「キャンディフルーツ」の会社であるカシスとライセンス契約を結び、600万円の費用をかけてキャンディフルーツオプティカルをオープンしたという。店舗は1階と2階が山下氏のメガネ店、3階がメイド服の「キャンディフルーツ」という構成のため、衣装を買う人とメガネを買う人の相互補完・相乗効果すら生まれている。いわく、「(出店先に)秋葉原を選んだのは、街行く人のメガネ着用率が極めて高かったから」。

さまざまなメイドブームの中で既存のビジネスと「メイド」という萌え要素をミックスした新しいスタイルが産み出されているが、そのほとんどは「メイド萌えブームだからいっちょあやかってみるか」というお気軽なもの。しかしキャンディフルーツオプティカルでは

・元々それぞれのお客にとって「オンリーワン」なアイテムを提供する接客業に近いメガネ屋と、同じく接客業ライクなメイドビジネスの融合
・「メガネ」と「メイド」という萌え要素特定層向け要素を既存のビジネスに応用した展開の模索
・「萌え要素」の専門家(この場合は「キャンディフルーツ」)との相乗効果の活用
・昔からのサービスに流行要素を加味して目新しいものに生まれ変わらせる工夫(メイドさん直筆による「メガネ完成お知らせの手紙」)


というように、多くの点で創意工夫が見て取れる。

さまざまなメイド属性の新ビジネスが生み出されている。が、単に時流にのるだけではなく、この「キャンディフルーツオプティカル」のように自らのビジネスと巧みに融合し、新しい価値の創造を考えないと、一過性のもので終わってしまうだろう。その点でもこのメイドさんメガネ店こと「キャンディフルーツオプティカル」は注目したいところである。


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【何でもありなメイドサービス、今度は「メイドがシュークリームにクリームを注入する」お菓子店「ファーナムハウス」が秋葉原にオープン】
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(最終更新:2013/08/25)

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