いちごで記憶力アップ!? 「フィセチン」が記憶力向上の要となるという動物実験結果

2006年10月18日 12:30

時節イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると野菜や果物に多く含まれるフラボノイドの一種「フィセチン」を摂取すると記憶力が向上することを、【武蔵野大学】とアメリカのソーク研究所の共同チームが動物実験で確認した。【アメリカ科学アカデミー紀要の電子版(The Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)】に10月16日づけで発表した。

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記憶をコントロールするのは人間の大脳の奥にある「海馬」と呼ばれる場所で、ここに入ってきた情報は「長期増強」という仕組みで記憶として定着する。武蔵野大薬学研究所の赤石樹泰助手と阿部和穂教授は、認知症に効果のある物質を探す過程で、フラボノイドの一種フィセチンに注目。フラボノイドは強い抗酸化作用があり、元々老化防止への効果が知られるポリフェノールの代表的な物質。健康食品などでもよく使われている。

研究チームはフィセチンが長期増強を担う部分の活性化をうながし、さらに記憶力の増強にプラスに作用することをマウスの実験から確かめた。他のフラボノイドではこの効果は見られなかった。

研究チームでは「フィセチンが脳の海馬に達し、記憶増強物質として働いたと考えられる。人間でも同様の効果が期待できるかもしれないが、マウス並みの効果をいちごで得るには大量に食べる必要がある」と、今回の研究成果についてコメントしている。

フィセチンは元々果物や野菜、特にいちごに多く含まれている。現在のところあくまでもマウスによる実験結果としてのものだけなので、果たして人間でも同じ効用が得られるかどうかは分からない。しかし少なくとも「頭がよくなるのだから野菜や果物をもっと食べなさい」と子どもに説教をするネタには使えるだろう(笑)。願わくば、これがネタだけでもなく、本当にプラスに作用するという結果が得られることを期待したいところだ。

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