「ブラックサンダー」という駄菓子、一言で説明するなら「おチープなチョコクランチ」。パッケージコピーには「ココアクッキークランチ　若い女性に大ヒット中! おいしさイナズマ級!」とある。本当にイナヅマ級なのか、女性に大ヒット中なのかは分からないが、人気があるのは確か。人気が無い商品はすぐに陳列棚から消える宿命にあるコンビニの駄菓子コーナーでずっと好ポジションを維持している。しかもかなり回転率も良いらしく、ちょくちょく品切れの様子をみかけることができる。

「ブラックサンダー」の人気は先の記事にもあるように【Exciteニュース】で紹介され、あの『生協の白石さん』でも紹介されたことで人気に拍車がかかった。

先の記事では「100円ショップから姿を消した」と嘆いていた当方がいたが、その際の読者の方のコメントにあった「夏場は溶けるから置かれない。寒くなればまた見かけるようになる」というアドバイス通り、先日以前買い占めていた(おい)100円ショップで再びその姿を見つけることが出来た。嬉しさ百万馬力。もちろんわしづかみ。

一方、所要でコンビニに出かけた際にみつけたのは「ビッグサンダー」。一瞬見たことがあるパッケージにしてはサイズが違うので、自分の目にヤキがまわったかとショックを受けたがそうではなかった。「ブラックサンダー」のどでかタイプとして地域限定で新発売したようだ。

【公式サイトの説明】によると、

「ビッグサンダー」はブラックココアクッキーをワッフル状に焼き上げ、ミルクチョコでコーティングした商品です。ココアクッキーの苦味とチョコレートの甘さがマッチしたおいしさと、ボリューム満点ビックサイズのＷイナズマをお楽しみください。

ということらしい。ブラックサンダーの倍のナイズマパワーがあるそうだ。わけが分からん。

ともあれ二つのサンダーがそろったので写真撮影。

「ブラックサンダー」と「ビッグサンダー」

サイズの違いが見て取れると思う。「ビッグサンダー」は大きさが130ミリ×70ミリ程度なので、ちょうど千円札と同じくらいだと表現すれば分かるだろうか。「ブラックサンダー」よりひとまわりどころかふたまわりほど大きい。

「ビッグサンダー」の中身を出してみる

封を切って中身を出してみる。「ブラックサンダー」は先の記事で山ほど紹介しているのでこちらは「ビッグサンダー」を。「ブラックサンダー」のような「ごつごつ感」はなく、チョコレート色塗りのワッフルのような雰囲気。

二つを並べてみる。大きさの違いが一目で分かる

二つを取り出して並べてみる。その大きさの違いは一目瞭然。面積比では4倍くらいの違いがあるかも。ところが「ブラックサンダー」は20グラムなのに対して「ビッグサンダー」は40グラムと倍程度でしかない。なぜだ!?

「ブラックサンダー」と「ビッグサンダー」の厚みの違いを断面図で確認

その理由は厚みと構成物にあった。「ブラックサンダー」は厚みが10ミリ強で中にピーナッツが入っている。ところが「ビッグサンダー」は純粋なブラックココアクッキーの焼き上げのみで、ピーナッツは無し。しかも厚みは半分以下でしかない。面積が4倍なのに重量が2倍でしかないのは、ここに原因があったのだ。だからどうした、といわれるとそれまでだが(笑)。

考え直してみれば、「ビッグサンダー」の大きさで「ブラックサンダー」の厚みにしてしまうとチョコ好きにはたまらないがボリュームそのものが大きすぎてしまう。値段も恐らく倍以上はするだろう。第一、食べにくいことが容易に想像できる。そう考えれば、「ビッグサンダー」がこの厚みにおさまったのは当然至極といえる。ピーナッツが入らないのは少々残念だが。

肝心の味だが、「ビッグサンダー」は「ブラックサンダー」と比べると歯ごたえの点で意外性に今一歩欠ける。これはピーナッツが入っていないからで、仕方の無いこと。「サンダー」シリーズを構成する「ブラックココアクッキーのしゃりしゃりとした、ちょっとだけチープで、だけどまろやかで歯ごたえのある美味しさ」は変わらない。しかもそれが倍のボリュームで楽しめるのだから優越感も倍以上。

「ビッグがあるからあとはミニを作って、サンダーならぬ3ダーとか、サンダー三兄弟とかにすればいいのに」というくだらないことを考えていたのが、【公式サイトの商品一覧】を見たらすでに「ミニバー」が発売されていた。さらに「ショコラコスタ」「チョコナッツスリー」など、「ブラックサンダー」シリーズが続々と発売されているのが判明した。ショコラやナッツなど初めて聞いたぞ。

どうやら新しいサンダー兄弟探しの旅が始まりそうである(笑)。

(最終更新:2013/09/15)