【更新】アメリカのディズニーも肥満対策へ、レストランのメニューを刷新

2006年10月18日 06:30

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によるとアメリカの娯楽産業・メディア大手の【ウォルト・ディズニー】は10月16日、同社が運営提供しているテーマパークのレストランなどで販売するメニューを刷新し、子供用メニューの脂肪や糖分を制限する新基準を発表した。

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これは【THE WALT DISNEY COMPANY INTRODUCES NEW FOOD GUIDELINES TO PROMOTE HEALTHIER KIDS' DIETS(ウォルト・ディズニーは子どもたちの健康的なダイエットを促進するために新しい食べ物に関するガイドラインを設定します)】というタイトルで発表されたもの。

今月10月からアメリカ国内のテーマパークで子供用メニューには、糖分の多いソフトドリンクを提供せず、代わりに低脂肪牛乳や100%果実、ミネラルウォーターに変更。フライドポテトを止めてりんごソースやにんじんをサイドメニューに用いるという。

またガイドラインとして

・子供向けメニューのカロリー上限の設定
・脂肪分は主菜のカロリーの30%未満、おかずの場合は35%未満
・動脈硬化や心臓病に関連深いとされている飽和脂肪酸(トランス脂肪酸)は主菜やスナックのカロリーの10%未満
・砂糖は主菜の10%未満、おかずの場合は25%未満
・バースデーケーキや季節向けキャンディなど特別な日のお菓子の販売は続けるが2010年までにはこういった「お菓子配布」のイベント数を現在の15%にまで抑える。また各イベントのでのお菓子は小袋に入れた形で一度きりの配布となる(何度と無く食べることはできなくなる)


などが設けられた。

リリースにもあるが今回のディズニーのアクションは子どもの健康を維持するのに適切な方針であると評価されており、「小児科の栄養学者として働いてきた20年間の中で最も良いニュースのひとつだ。なぜならディズニーの存在は娯楽・楽しみそのものであり、子どもによりバランスの取れた食事を提供する今回の動きは、子どもたちの健康に重要な役割を果たすことになるからだ」と絶賛する博士もいる。

すでにディズニーではこのガイドラインにしたがって多くの商品を提供し始めている。同社が送り出しているキャラクタたちを形どったり活用された食品にも健康食品としてのものが増えている。

元記事の指摘などにもあるように、アメリカでは肥満対策が重要な国家レベルでの課題として注目されている。未成年者の17%が太りすぎとされているアメリカでは、肥満が社会問題化され、多くの人たちがさまざまな手をつくし、運動を行っている。今回子どもたちに説得力のある、影響力の大きいディズニーが肥満対策に乗り出したことは非常に注目すべきことであり、今後外食・娯楽産業に同調する動きが広まることは想像に難くない。

一部では【食品メーカーのウェブゲームが肥満を手助け? 子どもに人気のサイトが人気集中で非難を受ける】にもあるようにかわいいキャラクタたちの宣伝が、子どもたちを肥満に導くようなお菓子の販売促進にひと役買っている、しいてはキャラクタたちが肥満を後押ししているという非難の声も上がっている。しかし今回のようにプラスの方向に働く形での動きなら、そのような話もあがらず、むしろ歓迎されることだろう。


■関連記事:
【アメリカの公立学校でお菓子の栄養分「自主規制」始まる。まずは5社から】
【イギリス、「ダイエット大臣」の設置など子どもへの肥満対策強化】

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