米タワーレコード廃業へ、経営再建ならず。日本タワーレコードに影響なし

2006年10月08日 12:30

時節イメージ【NIKKEI NeT】などが報じたところによるとアメリカ連邦破産裁判所は10月6日、経営破たんしたアメリカの音楽ソフト販売大手【タワーレコード】を、清算会社の【グレート・アメリカン・グループ】に売却することを承認した。売却額は約1.34億ドル(約160億円)。同グループは店舗や資産などを清算・廃業させる計画で、これが実現すれば3000人もの従業員が失業する恐れもあるという。

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タワーレコードは【アメリカのタワーレコード経営破たん、日本タワーレコードには影響なし】にもあるように8月24日までに経営破綻をし、経営をしているMTSは破産法第11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請していた。経営再建を目指していたが断念せざるを得なくなった。なお申請時には2億ドルもの負債を抱えていたという。

グレート・アメリカン・グループの【リリース(PDF)】によると9月13日にはオークションに勝利し、MTSとの間での売却条件交渉を成立、連邦破産裁判所の承認を待つばかりとなっていた。

なお先の報にもあるように日本のタワーレコードとMTSとは一切関係はなく、今回の問題でも影響は受けないとしてリリースを発表している(【関連ページ】)。今件に関する日本タワーレコードの伏谷博之社長のコメントは次の通り。

この度の米国MTS社ならびに米国タワーレコードの競売結果について非常に残念に思います。創始者であるラッセル・M・ソロモン氏をはじめMTS社とその関係者、そして米国タワーレコードをご愛顧頂いた全米の音楽ファンのみなさんの無念さを慮る限りです。米国と日本では市場、事業環境等の違いがあり、一言で本件について論ずることは困難ですが、最後まで持ち続けた米国タワーレコードの再生への道が絶たれたことについて深く遺憾の念を表します。全米のみならず、世界の音楽マーケットにおいてラッセル・M・ソロモン氏の生んだTOWER RECORDSの貢献は図り知れません。いつの日か米国での再興を願いつつ、タワーレコードジャパンはラッセル・M・ソロモン氏と彼の生んだTOWER RECORDSのDNAを継承しこれからも音楽の素晴らしさを世の中に伝え続けていきたいと思います。NO MUSIC, NO LIFE.


ちなみに「NO MUSIC, NO LIFE.」とは直訳すると「音楽なくして生活なし」、つまり「音楽があることで気持ちや生活が豊かになる」という意味で、タワーレコードのキャッチコピーでもある。

時代の流れとはいえ、悲しい出来事に違いはあるまい。


(最終更新:2013/09/16)

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