「お菓子と黄金の組み合わせ」の考え方はどこの国も……中国では月餅が!?
2006年10月05日 19:30
【asahi.com】によると旧暦の8月15日にあたる10月6日の中秋節を前に、純金製の「月餅」こと「黄金月餅」が中国・北京に登場し話題になっているという。価格は4つセットで3万元ほど(日本円で約45万円、写真では315万6800元と表記)。賄賂に使われるのではないかという懸念もあるとのこと。
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記事によるとこの月餅は直径が25ミリで重さは30グラム。綺麗な化粧箱に納められている。中国では本物のお菓子の月餅と、貴金属や高級ワインなどを一緒に包装した「高額な贈り物セット」が多く販売され、わいろに悪用されるケースが増えている。また別のリソースによると、住宅付きの月餅やインゴット付き月餅など、はたから見ればジョークにしか思えないようなものまで登場した。
そこで中国政府では、月餅の本体価格の25%を超えるものを一緒に包装してはいけないとする規定を発表。結果として店頭から高額の月餅はほとんど姿を消してしまったという。要は「贈呈品としてダミー用に使う高額月餅のニーズが減った」ということなのだろう。
今回の「純金製月餅」は、「お菓子の月餅に高級品を添付するのがいけないのなら、月餅自身を高額にしてしまえ」という考えからきたもののようで、業者側も「規定には反していない」とトンチ話のようなコメントをしているとのこと。実際に百貨店売り場でも一日に7、8セットは売れるという。
どうやらお菓子に忍ばせてこっそりと「贈り物」をするというスタイルは万国共通のようで、日本では時代劇などで悪代官に悪徳商人が「山吹色のお菓子でございます」と、小判入りのもなか詰めを差し出すシーンがよく見受けられる。さらにそれをパロディ化した、【山吹色のお菓子】なる、小判の形と色をした本物の和風パイも発売されているくらいだ。
もなかにしても月餅にしても、箱の大きさやお菓子そのもののサイズが一緒に贈りたい「高級品」にマッチしているがためのセット用品として選ばれたのだろうが、お菓子側にしてみればとんだはた迷惑なのかもしれない。
あるいは夜な夜な中国でも、左のような会話が交わされている……としたらそれはそれで興味深い話ではある。
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