ダウは開場後すぐに節目となる1万2000ドルを突破、最高値をつけたあとは達成感からか利食い売りが先行し1万2000ドル割れを起こしたものの底堅く、後は1万2000ドル近辺での攻防戦を展開。前日終値を底値とする売買が繰り広げられ、終値では1万1992ドル68セントとわずかに1万2000ドルに及ばなかったものの、明日の状況次第では終値ベースでの1万2000ドル突破も容易に望める形になった。

10月18日のニューヨーク株式市場ダウ工業株30種平均の値動き

これは直近でのインテルやIBMの決算が発表されて好感を受けそれぞれの株価が上昇したのにつられた形であるところが大きいが、景気の減速傾向が見られる中でも混乱を巻き起こしながらの失速・急降下シナリオではなく、安定したスタイルでの景気安定化が行われる「軟着陸シナリオ」への期待感が高まったことによるものと思われる。

アメリカにおける明後日金曜である週末市場はポジション整理のための売りが先行するであろうことを考えると、明日の売買で果たして終値ベースで1万2000ドルをつけられるかどうかが一つの鍵となることだろう。また、ダウが当面の目標である1万2000ドルを場中ながらも突破したことで、日本市場でも(少なくとも今日は)買いが先行するものと思われる。

■関連記事:
【NY株式市場が終値ベースで過去最高値を更新、1万1866.69ドルをつける】
【NY株式市場が一時終値過去最高値を更新、1万1728.46ドルをつける】