カブドットコム証券(8703)の夜間取引に三菱UFJ証券など3証券会社が参加協議開始
2006年10月06日 12:30
【カブドットコム証券(8703)】は10月6日、すでに9月15日から開始している私設取引システムによる夜間取引市場「kabu.comPTS」に、【三菱UFJ証券(8615)】をはじめとする3証券会社が参加を前提とした具体的協議を開始することに合意したと発表した(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
協議を開始したのは三菱UFJ証券株式会社以外には【ゴールドマン・サックス証券株式会社】と【BNPパリバ証券会社】。私設取引システム(PTS)を用いた夜間取引市場については、先行するカブドットコム証券による「kabu.comPTS」、【SBIイー・トレード証券(8701)】や『楽天証券』などによる連合体、【松井証券(8628)】の3つ巴による、それぞれ独自の市場開設が発表されている。
現在稼動中なのはカブドットコム証券のみで同社としてはスタートダッシュをかけたいところだが、市場参加者が少ないことから売買は低迷し、1日あたりの出来高が1億円を切る日々が続いている(【イー・トレード証券連合、夜間市場運営で大証に協力要請】)。
元々三菱UFJがカブドットコム証券の大株主(第三位株主)であるため参入は予定されていたも同然だが、今回3証券が事実上の参加を表明し、さらにリリースによれば「複数の証券会社と参加の検討を進めており、今後順次、参加予定の証券会社を増やしていく」とのことで、さらなる参加が期待できる。
今回の3社の参入は、開設前からその規模の大きさによる有利性が見込まれるSBI・イートレード証券らによる連合体の傘下での夜間取引参加では自社ブランドの独自性・特徴が表現しにくい(鶏頭牛後というやつだ)と判断した上での決断なのだろうか。あるいは「口座数の一刻も早い確保をするためには、一日でも早く夜間取引を始める必要がある。SBI・イートレードなどの開始を待っていたのでは遅すぎる」という事情があるのかもしれない。
どちらにしても「参加者・出来高不足」が最大の懸念材料とされていた「kabu.comPTS」もこれでひとつのハードルをクリアしたことになる。具体的な参入による成果を見るのはしばらく先になりそうだが、それでも少なくとも現状よりは状況が良くなるのは間違いなさそうだ。
■関連記事:
【カブドットコム証券(8703)のPTS市場夜間取引初日、特にトラブルも無く終了】
【夜間取引は投資家に恩恵をもたらす……ばかりではない?】
(最終更新:2013/09/02)
スポンサードリンク
ツイート