ユニコ・コーポーレーション(8569)、上場廃止決定で10月26日から整理ポストへ
2006年10月26日 07:30
北海道を地盤に建設機械や車両のリースを事業とする【ユニコ・コーポレーション(8569)】は10月25日、会社更生手続開始の申し立てを行うと発表、これに伴いジャスダック証券取引所でも同銘柄を10月26日から整理ポストに移行した上で11月26日に上場廃止とすることを発表した(【ユニコ側リリース、PDF】【ジャスダック側リリース、PDF】)。【帝国データバンクの大型倒産速報】によると、負債は2006年6月末時点で約967億100万円。
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ユニコは8月に監査法人から2001年12月以降の決算内容について問題点があるとして社内調査を実施したところ、不適切な会計処理が行われていることが判明。貸倒引当金などの追加計上計算の結果2004年12月期から債務超過におちいることになった。このため8月9日には監理ポストに移行、さらに再検証の結果、2004年12月期だけでなく2005年12月期とあわせ、2期連続債務超過であることが判明し信用も損なわれ、資金繰りに窮する状況に陥っていた。現在、複数の金融機関が担保権の実行を開始しており、私的整理は難しいと判断、今回の会社更生手続きの申し立てに至った。なお上場企業の倒産は4月に民事再生法の適用を申請したアドテックス(ヘラクレス)に続き2件目。
ユニコの株価は25日終値で98円。8月の監理ポスト行き以降、窓をあける形で急落しているが、今回の上場廃止決定でさらに底値を探る展開になることは間違いない。株価の低迷で同社の時価総額も25日計算で6億7530万円に過ぎなくなっている。これで資金調達の道を事実上断たれ、967億円もの負債を返却できるかどうかとなると、いかように考えても難しく、会社更生手続きの申し立ても仕方ないものと思われる。
とはいえ、下記の関連記事に経過があるように、「資金調達のために会計操作をしていた」という可能性が事実であれば、このような結果におちいったとしてもいたし方あるまい。
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