ナンバーポータビリティの利用希望者は6.9%
2006年10月23日 06:30
【マクロミル(3730)】は10月20日、10月24日から開始される「番号変更制度(MNP:Mobile Number Portability、ナンバーポータビリティ)」についてのアンケート結果を発表した。それによると現在の制度を利用してキャリア(携帯電話会社)を変更したい人は1割を切る6.9%に過ぎないことが明らかになった。10月17日から18日にかけてインターネット上で行った調査で、有効回答数は1030(【発表リリース】)。
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調査結果によると、「ナンバーポータビリティ」を知った直後に比べると制度が開始される直前の今の段階になって、「キャリアを変更したい、すでに申し込んでいる」という人は大幅に減り、19.4%から6.9%にまで減少した。「変更したくない人」の数がほとんど変わらないので、「変更したい人」の多くが「どうしようか考えている」層に移ったことがうかがえる。
あなたは、「番号ポータビリティ制度」を利用して、携帯電話会社(キャリア)を変更したいと思いますか?
また、「ナンバーポータビリティ」に関するメリットや制約については、多くの点で認知が進んでいることが分かる。この2点の調査結果から、「当初は『番号変えずにキャリアが変更できるなんて便利だな』と思っていたがいざ詳細を知ると『なんだ、色々不都合な点も多いではないか』として、制度を利用しようかどうか悩んでいる」人が増えていることが分かる。
「番号ポータビリティ制度」について、現時点であなたがご存知の内容をお知らせ下さい。(複数回答)
その一方、キャリアを変更しない、どうしようか考えているという9割以上の人に「なぜ積極的に制度を利用しようという考えにならないのか」とたずねたところ、「現在のキャリアに満足している」という答えがもっとも多くの6割を占めている。キャリアを変更したい、重視しているポイントの上位項目「料金割引制度」「通信エリア」「端末機能」「端末デザイン」の点で現行のキャリアに満足感を覚えているか、キャリア変更のメリット・デメリットを天秤にかけ、これらのメリットをもってしても「制度を利用する」側に傾けるだけのものは無いと判断したのだろう。
ナンバーポータビリティ制度のスタートは、各携帯電話業者・キャリアにとって、起死回生のチャンスともいえる。しかし今データを見た限りでは、少なくともスタート直後は以前から言われていたほどの勢いはないようにも見える。もっともキャリア間の移動によるハードルがこれまでより低くなるのも事実であり、今後は各キャリアがいかに「デメリットを考慮しても自社にキャリアを変更したい」と思わせるような魅力を用意する必要が出てくるだろう。
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