「ネット接続の家庭は5割」と家庭でのネット利用は広まるが、保護者の心配も高まる……ネットスターの調査結果から
2006年10月14日 08:30
フィルタリング製品の開発などを行う【ネットスター】は10月12日、【家庭におけるインターネット利用実態調査】の調査結果を発表した。それによるとインターネット接続環境は着実に家庭内にも浸透しつつある一方、子どものネット利用状況を把握したい保護者が8割以上をしめるなど、ネットの世界に広まる「さまざまな」情報への懸念も高まりつつあることが明らかになった。
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調査は【マクロミル(3730)】に依頼して2006年9月6日・7日にウェブアンケート式で行われたもので、20代から40代の、家庭でインターネットを利用している小中学生の子どもをもつ保護者が対象。有効回答数は516件。
それによると「インターネットの浸透度」については、インターネットに接続したパソコンを持つ家庭が約5割を占めるなど、その浸透度の高さがうかがえる。また、PSPやニンテンドーDSなど携帯ゲーム機を用いたネット接続もそれぞれ6.2%・5.6%と少数ながらも健闘。これらについては今後ハードそのものの普及数の多さや無線LANなどを用いることによるアクセスの容易さから、今後普及の加速が期待できる。
インターネット接続に利用している機器
一方で「セキュリティについては本腰を入れていないが、子どもがどんなサイトを閲覧するのか心配だ、危ないサイトには子どもを近寄らせたくない」と考える親が多いことが分かる。無線LANを使っているのに暗号化などの対策を特にしていない人が「その他」「よく分からない」も含めると半数近いこと、子どもが閲覧するサイトを何らかの形で把握したい人が「必ず」「できれば」を合わせると8割にも及ぶことからも明らかである。
子どものインターネット閲覧に際し親が懸念する対象となりうるサイトとは
とはいえ、子どもの好奇心の旺盛さは誰もが知るところ。スポンジのように知識を吸収する子どもたちの手にかかれば、興味さえ持てばあっという間にネットサーフィンの技術を会得し、親も顔負けのスキルでインターネットを活用するようになる。当方(不破)も小学校のパソコン授業のボランティアに参加した際に、文字入力もままならない子どもがいる一方、フィルタ付きの子供向け検索エンジンを使うよう先生が指示しているのに、さっさとヤフーなどの一般検索エンジンを用いて調べ物をして動画まで取り込み、挙句には隣の友達に教えている子どももいて、唖然としてしまった経験がある。注意したところ「こんなの簡単だよ」とにこにこしながら答えられたため、ぐぅのネも出なかった。
調査をしたネットスターがURLのフィルタリングを行う企業であるということを差し引いて考えても、ネットを使う子どもを持つ親の心配がつくづく分かる調査結果だといえよう。「どこまでが有害でどこまでが子どもに見せても良い」という判断は難しいところだが、少なくとも万人が「これは良くないだろう」と思われるサイトへのフィルタ設定は必要だと思われる。
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