小売の原点は「笑顔で接客」、イトーヨーカ堂(3382)が「笑顔大賞」制度をスタート

2006年10月05日 07:00

時節イメージ【Mainichi INTERACTIVE】によると【イトーヨーカ堂(3382)】は10月から、パートやアルバイトまでをも含む従業員約7万人を対象に、笑顔を表彰する制度「笑顔大賞」を今月からはじめると発表した。「『笑顔の接客』という小売の原点」を見つめなおし、サービスレベルの底上げを図る狙いがあるという。

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この「笑顔大賞」は従業員個人が対象の「個人表彰」と店舗単位の「店表彰」から構成される。個人表彰者は10月から店舗ごとに毎月3人から5人を選び、商品券1000円を贈る。選定するのは店長。顧客から寄せられる電話や従業員の相互評価などを基準に判断する。

一方店評価は三か月に一度実施。本部従業員や取引先の担当者から、買い物などで訪れた店の印象をヒアリングし、国内178店の中から毎回30~40店程度を選ぶとのこと。

笑顔でお客と接するのは接待業における基本中の基本であり、研修において欠かさずにみっちりと仕込まれるもの。その基本を再認識させて全面に押し出す今回の制度導入は、イトーヨーカ堂が商売の原点を見つめなおす、すなわち「原点回帰」を模索するという良い方向に受け止めることができる。どんなお店でも、店員がにこにこはつらつとしながら応対してくれるとなれば、自然にお客側も気持ちよくなり、すがすがしい気持ちで買い物ができるというものだ。

ただし「孫子」には「数賞するは窮しむなり」(ひんぱんに賞状や賞金を出すのは士気がふるわずゆきづまっている証拠である)という言葉もある。イトーヨーカ堂がどちらの状況にあるのかは、今後今回の「笑顔大賞」の成果によって明らかになることだろう。

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