日経元社員のインサイダー取引の利益、1億円弱にのぼる!?
2006年10月03日 07:00
[このページ(nhk.or.jp)は掲載が終了しています]が報じたところによると、新聞への掲載の申し込みで企業の未公開情報を知ってインサイダー取引をした罪に問われている日本経済新聞社の元社員の初公判が開かれ、検察側では「9700万円あまりの利益を得ていた」と指摘していたことが明らかになった。本人の自供では利益は2900万円とされていた。
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これは【インサイダー取引の元日経社員を起訴】【東京地検、日本経済新聞社社員をインサイダー取引容疑で逮捕】で報じたもので、8月11日に東京地検特捜部がインサイダー取引で3000万円の不正な利益を得ていたとして笹原一真被告(31)を起訴している。笹原元社員は担当でないにも関わらず公告管理端末を操作して株式分割で儲かりそうな銘柄の情報を取得。情報が公開される前に買いこんで、公開後に株価が上昇したところで売り抜け、3000万円ほどの不正利益を得たという容疑に問われている。本人は不正を認めている。今回の初公判でも罪を認めている。
一方検察側では冒頭陳述の中で、「笹原元社員はニッポン放送の買収に向けたライブドアの株価の動きを見て企業が新聞に掲載する情報に着目するようになった。5つの企業の株取引で2900万円の不正な利益をあげたのをはじめ、掲載の申し込みがあった情報を利用した取り引きであわせて9700万円余りの利益を得ていた」と指摘したという。
今件においては事件発覚当初から「果たして笹原元社員一人だけだったのか」「認めた2900万円だけだったのか」という疑問が指摘されていた。検察側の1億円近い利益という発言も何らかの根拠の上でのものであるだけに、可能性としては十分に考えられる。今後裁判の過程で詳しい状況が明らかになると共に、どれだけの額を不正に得ていたのかが判明することだろう。
いわば「胴元が当選番号をあらかじめ見て具体的な番号を指示して宝くじを買う」ようなインチキ行為であるのが今回の話。一刻も早く結審し、事実を明らかにすると共に、特に日経新聞社には再発防止に役立ててほしいものだ。
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