サイトの巡回をしていると、まだまだそういった「素敵できてれつでユカイな高額商品」が存在することが分かる。今回も二つほど見つけたのでそれらを紹介。

まずひとつは「村」。町や市など、住宅をはじめとする居住地の構成単位での「村」である。もちろん模型でもなければ地図でもない。鹿児島県にある『戦国テーマパーク、川内戦国村が楽天市場で販売されている』。アメリカでは財政破綻におちいった町が競売に出された話がニュースとなったこともあったが、日本でもついに……というわけではもちろん無く、ジョーク＆村の宣伝を兼ねた出品のようだ。いわく、

戦国テーマパーク、川内戦国村

「(爆)」じゃないだろ、「(爆)」じゃ、と一応突っ込んでおく(笑)。さらに「村って買い物かごに入るんかよ」とか「宅急便で送れないだろ」とか色々システム上の突っ込みどころもあるがそれはさておき。一応スペックを紹介すると、交通の便は「鹿児島空港より車で1時間20分、鹿児島市より車で1時間30分、川内駅より車で15分・バス20分、人吉インターより車で2時間、八代インターより車で2時間30分」とお世辞にもよいとはいえない。近くに火力・原子力発電所があるので、電気代金をちゃんと支払っていれば電気に食いはぐれることだけはなさそうだ。

「村」の中には日本庭園、天守閣、工房、長屋、西郷記念館、薩摩武家屋敷などが用意されている。特に注目したいのが天守閣。三階建てというこじんまりとしたものだが立派なお城である。「末は一国一城の主になりたい」という男の夢とロマンを、この現代において言葉どおりかなえさせてくれるはず。

気になる価格は定価9億8000万円、税込みで10億2900万円。送料別、とあるのが気になるが、どうにでもなるのだろう。

かの有名な個人投資家B.N.F.氏の資産なら10個分は楽に買えるというこのシロモノならぬ「村モノ」。もし酔狂な資産家が本当に購入したら「戦国村」の人たちはどうするんだろう……と余計な心配もしてみたりする。

一方、「川内戦国村」と比べるといささか(?)真面目なのが『こちらの大粒ダイヤモンド』。天然タンザナイトをペアシェイプカットしたもので264.59カラットというシロモノ。1カラットは0.2グラムだから、52.9グラムということになる。いわく、「世界に数個しか存在しない大粒の天然石」とのことで、某雑誌の付録についていたケシズミのような大きさの0.006カラットのダイヤですら「へぇ～」と驚いている当方としては、想像すらつかない大きさ・重さである。

天然タンザナイト　ぺアシェイプカット

価格は税込みで3億9900万円。唐揚げ弁当なら7万9800万食分。1日3食食べたとしても728年かかる計算だ。この大粒ダイヤモンドが3つあれば、先の「川内戦国村」が買えてお釣りが来る、と表現すれば、そのスゴさが改めて分かることだろう。こちらは高額商品のため色々と注意事項(間違いやいたずらによる注文が無いよう)が掲載されており、パロディでも冗談でもなく、本気で販売しているようだ。

村にしてもダイヤにしても、見るだけなら無料に違いはない。世の中にはこんな世界もあるのだな、としみじみ思いながら、ウィンドウショッピングならぬブラウジングショッピングをするのもよいだろう。

(最終更新:2013/09/02)