「声優アワード」創設、第一回投票は10月21日から受付開始
2006年10月21日 12:30
【AV Watch】によるとその年度に最も印象に残る活躍をした声優を対象に、その業績をたたえる「声優アワード」が創設されるという。一般投票による一次選考の後、選考委員会による審議を経て受賞者を決定するというもの。主催は声優アワード実行委員会。共催は中間法人日本音声製作者連盟、角川書店、小学館、文化放送、東京アニメセンターなど、声優と近しいところが名前を連ねている。
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一次選考となる一般投票では共催の携帯サイトや「ボイスニュータイプ」11月10日発売号のとじ込みハガキ、公式サイトや投票用紙によるものなど5つのチャンネルで受け付けられる。原則として1人1票のみ。
一次選考の後に選考委員会による審議を経て、受賞者が決められる。賞は「主演男優/女優賞」「サブキャラクター賞 男優/女優」「新人賞 男優/女優」「歌唱賞」「ベストパーソナリティ賞」の計5つ・5人。その他に特別賞として「特別功労賞」「功労賞」「シナジー効果賞」が用意される。授賞式は来年3月3日。「東京アニメセンターが音声連やアニメ業界各社と協力し、声優を表彰するものとしては業界最大の舞台を提供する」とのことである。
ゲームやアニメの吹き替え役という、あまり日のあたらない立場だった「声優」だが、萌え要素ブームやマルチメディア展開という状況の変化と共に、声の声量・音質の良さから単なる「吹き替え」以上の効果を発揮し、果ては歌唱力の点で一般の歌手に勝るとも劣らないクオリティを出す者も現れ、多くのファンの支持を集め一般化するにいたっている。デジタルメディアの普及と進化が「声優」の地位と影響力向上の大きな要因だが、きっかけとなったのはやはりゲーム技術の発展に伴う「音声付ゲームの普及」にあるのだろう。
『テイルズ・オブ・ファンタジア』など一部はスーパーファミコンなどのロムカートリッジメディアでも声優が活躍し話題となったが、大規模な変化はCD-ROMプレイヤー搭載のゲーム機(PCエンジンやプレイステーション)によるところが大きい。これまでキャラクタらのセリフは「吹き出しによるテキストが当たり前」という常識をおおきくくつがえし、ゲームに格段の臨場感と感情移入のパワーを与えてくれた。声優らの採用とゲームでの演出が、現在のゲーム(特に家庭用ゲーム機)を変えた大きな要素であることは間違いない。
また同時に、ゲーム機のソフトの多くに声優が起用されることは、声優たちを受け入れる市場を広げると共に地位向上にも一役買うことになった。いわば「ゲーム」と「声優」は互いに好影響を及ぼしあった好例といえるだろう。
今回の「声優アワード」は対象を単に「声優」としているだけであり、アニメに限定されることなくゲームの声優をも含まれると思われる(もっとも「ゲームだけ」「アニメだけ」の声優などほとんどいないと思うが)。どのアニメ・ゲームの声優が選ばれるのか、今から楽しみである。
余談ではあるが個人サイト「MY thought」でも同様の企画を10月7日から公開していた。今回の報道でずいぶんと悔しい思いをしているようなので(笑)、せっかくだからこちらも紹介(【2006年勝手に声優大賞】)。設定されている賞はむしろこちらの方がユニークである。
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