【更新】名古屋市立大、ザクロに前立腺がん抑制効果成分との研究結果発表
2006年09月29日 08:45
[YOMIURI ONLINE]が報じたところによると、果物のザクロに前立腺がんの細胞を死滅させる成分が含まれていることが、【名古屋私立大学】の朝元誠人助教授らの研究で明らかになった。神奈川県横浜市で開催中の【日本癌(がん)学会】で発表された。
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朝元助教授らは人間の初期の前立腺がん細胞を培養し、濃度5%のザクロ果汁の溶液に入れて影響を調査。わずか30分で激しい反応を起こし、がん細胞が死滅してしまったという。同教授によれば前立腺がんがこれほど強く作用する天然物質は他に例がないという。なお他のがん細胞には効果が無かった。
さらに前立腺がんを持つラットに、5%濃度のザクロジュースを飲ませたところ、がんが縮小する効果が見られた。ただしザクロの中のどの成分が効いているのかは今のところ不明であるという。朝元助教授は「普通の食品に、こんな作用があるのは珍しい。成分が分かれば、前立腺がんの予防や治療への応用が期待できる」と今後の研究への抱負を語っている。
反応物質が特定できていないのは残念だが、ザクロ内にあるという絞込みが出来ただけでも大きな成果といえよう。また、ザクロは【カゴメ(2811)】の研究によれば活性酸素を除去する抗酸化作用に優れた効用を持つことが判明しており([発表リリース])、生活習慣病に対する予防効果が期待されていた。この研究ではアントシアニン類やタンニン類が主な作用物質であると推測されている。あるいは今回の前立腺がんへの効用もこれらの作用物質が深く関わっているのかもしれない。
さらなる研究が必要であることに違いはないが、今後の展開に期待が持てる研究であるといえよう。
(最終更新:2013/09/16)
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