「ぼたもち」「おはぎ」その違いはどこに

2006年09月21日 07:00

おはぎ・ぼたもちイメージ『【Mainichi INTERACTIVE』に、ふとした疑問としてよく持ち上がるものの謎解きが掲載されていた。和菓子の定番中の定番である、もち米やうるち米に小豆あんやきな粉をまぶした「おはぎ」。同時に「ぼたもち」とも呼んでいるが、なぜ同じものに別の名前をつけるのだろうか。あるいは名前によって微妙に中身が違うのかもしれない。その謎が解き明かされていた。

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そもそも「おはぎ」と「ぼたもち」の違いは、

・「ぼたもち」……春のお彼岸に食べるので、その時期の花である牡丹(ぼたん)に見立てるから
・「おはぎ」……秋のお彼岸に食べるので、その時期の花である萩(はぎ)に見立てるから


という定説がある。

一方で、「ぼたもち」も「おはぎ」も春の豊かな実り、秋の収穫を感謝して神様にささげる食べ物として普及し、民間の風習ということもあって、地域などでさまざまな呼び方か存在している。

詳細は元記事を参照してほしいが、「季節の花から呼び名が違う」という説の他に

・「あんによる違い説」……小豆あんをつけたものが「ぼたもち」、黄な粉をまぶしたものが「おはぎ」
・「あんの状態による違い説」……こしあんをつけたものが「ぼたもち」、つぶあんが「おはぎ」。
・「大きさによる違い説」……丸くて大きいものが「ぼたもち」、小ぶりで長めに作られたものが「おはぎ」
・「米の状態説」……もち状態なのが「ぼたもち」、つぶつぶが残っているものが「おはぎ」


おはぎ・ぼたもちイメージなどの説が挙げられている。いずれもどこかで聞いたような説だし、言われてみればそんな気がする。

ただ専門家の話によると「元々はぼたもちで、貴族階級ではおはぎと呼んでいた」ということで、「ぼたもち」も「おはぎ」も差すところのものは同じようである。

さてそれではなぜ「お彼岸におはぎやぼたもちを食べるのか」。これは「お彼岸は季節の変わり目で健康に注意する必要がある。そこで健康に良い小豆を食べ、無病息災を祈る」という意味合いがあるらしい。また小豆の赤い色はおめでたい色として信じられていたので、神様にお供えするものを自分たちも食べ、「神仏の力を自分たちの身体の中にも取り込みたい」という願いも含まれているようだ。

「おすぎとピー子」は似て非なるものだが、「おはぎとぼたもち」は呼び名こそ違えど中身は実は同じ。そういうことなのだろう。ただ、音感などからやはり「ぼたもち」よりは「おはぎ」の方が少々ながら上品なような気もする。ともあれどちらの呼び方を使うにしても、託す思いとおいしさには違いはないことだけは確かなようだ。


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(最終更新:2013/08/26)

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