実物の辞書を買った人にだけ使えるネット辞書サービス「三省堂デュアル・ディクショナリー」、三省堂が展開
2006年09月12日 07:00
【三省堂】は新しい試みとして「紙とデジタル」の同時出版プロジェクト【三省堂デュアル・ディクショナリー(Sanseido Dual Dictionary)】を行う。国語辞典、英和・和英辞典を発売するのに伴い、購入者限定のインターネット辞書サービスを開始し、辞書の魅力をアップする。
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対象となるのは10月27日発売の国語辞典『大辞林第三版』(税込8190円)と10月10日発売予定の英和辞典『ウィズダム英和辞典第二版』(税込3465円)、『ウィズダム和英辞典』(税込み3465円)。「三省堂デュアル・ディクショナリー」とは本物の辞書刊行と同時にその辞書をウェブでも利用できる、辞書の新しい形態として三省堂が提供するもの。書籍辞書を購入した人は、ウェブ上でその辞書の検索サービスを利用できる。
要は紙とデジタルを同時に使えるわけで、リリースいわく「電子+紙=電紙辞典」という「デジタル時代の辞書のあり方」なのだという。用途や場面に応じて紙の辞書とウェブ上の辞書を使い分けることができる。なおウェブ版には書籍版辞書では掲載されていない新語や用例検索なども掲載。さらに内容は逐次更新されるという。
三省堂デュアル・ディクショナリー。ストレス無く検索結果が表示される
現在「三省堂デュアル・ディクショナリー」のページでは校了前のデータを用いた試用版を利用することができる。一部データしか使えないが、操作性や検索スピードはなかなか良いレベルのもので、検索エンジンや大手ポータルサイトなどに用意されている辞書機能と比べても遜色ないどころか数倍優れているといっても過言ではない。特に検索結果がすばやく表示されるのはありがたい。書籍の辞書を引いているかのような手軽さが得られる。
正直言うと「ネット辞書くらい無料で使わせてくれ」という気がしなくもないが、これだけ高性能で気合が入っている辞書なら「書籍版辞書を買ってでも使うのはアリかな」と思うようになる。さらに携帯版があるとパーフェクトなのだが。
最近は「ネットで検索するから書籍版の辞書など要らない」という人も増えているようだが、今回のようなサービスを提供することで(どちらがメインでどちらがおまけかはともかく)書籍辞書への集客力を高め、多くの人の関心を向けさせることができるだろう。
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