新聞社が連合情報ポータルサイト「全国新聞ネット」を結成
2006年09月08日 06:30
【共同通信】が報じたところによると、全国の新聞社51社が参加し、国内外のニュースやグルメ・旅行などの地域情報を盛り込んだ新しいポータルサイト「全国新聞ネット」を今年中に公開することが決定した。9月7日、東京都港区の汐留メディアタワーでウェブサイト運営会社「全国新聞ネット」の発起人会が開かれ、会社が9月中に設立されることが決定した。
スポンサードリンク
この新ポータルサイト「全国新聞ネット」では、全国や地方のニュースを動画と写真を大幅に盛り込んで掲載。さらに各地域の観光や名物食品など、本来地域新聞社だけが持っていて配信可能な情報を一望できる、新聞連合ポータルサイト的な機能を持つという。収入の確保は広告が中心となる。
今回の「全国新聞ネット」設立・サイト新設計画は、新聞社が手を組んで独自のサイトを立ち上げることで、ネットの世界におけるニュース提供者としての役割・立場を果たす意味合いがあるらしい。
一方で「全国新聞ネット」は、[ヤフー(4689)]その他大手ポータルサイトなどにインターネット上の「ニュース配信」ブランドのお株を奪われている、新聞社サイドの反攻作戦という見方もある。特にヤフーには「お株」云々だけでなく「ニュースの買い取り料が安い」という不満があるようだ(【参照:ファクタ】)。
一方で「全国新聞ネット」には地元企業の商品をネット上で販売するeコマースを取り扱うようで、これには[電通(4324)]が大きく絡んでいるとのこと。地方新聞社からは「現在大企業が地方紙に掲載する広告は各新聞社が握っている。電通には逆らえないが今回の仕組みの構築で、高額の出資は困る」という不満の声も聞かれるという。
「全国新聞ネット」が本格稼動した後は「ヤフーへのニュース配信を止めるよう加盟社に働きかけている」という話もある。インターネットのニュース配信分野で色々な思惑が絡み、今後色々な動きが見られそうである。
スポンサードリンク
ツイート