金融庁、内部統制ルールを新興市場企業にも適用・厳格化へ
2006年09月05日 12:30
【NIKKEI NeT】によると【金融庁】は企業の不正防止を目指して2008年度にも導入する「内部統制ルール」について、東証マザーズなど新興株式市場に上場している企業も含めたすべての上場企業に一律適用する方針を固めた。ライブドアによる粉飾決算事件など新興企業に続発している不祥事(疑惑)の再発を防ぐため、厳しい姿勢を打ち出す。
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「内部統制」とは企業の管理体制を幅広くチェックする仕組み。財務問題だけに留まらず、「事業経営の有効性や効率性」「財務内容・その報告の信頼性の確保」「事業関連行動の法規遵守」をメインに、さまざまな項目を経営者が確認した上で報告書を作成。「虚偽がないという宣誓書」と共に監査法人に提出する。監査法人ではこの報告書をあらためてチェックし、経営の透明度向上、健全性に役立てる。
今件は6月に成立した金融商品取引法に盛り込まれており、企業改革法(いわゆるSOX法)の日本版の要として注目を集めている。最近ビジネスソフトのテレビCMなどで「日本版SOX法対応云々」という言い回しをよく耳にするが、それがこの「内部統制ルール」である。
内部統制には企業の業務の透明性・健全性に寄与するものだが、同時に負担にもなるため、新興市場企業は除外するべきではという意見もあった。しかし上記にあるように、特に新興企業で不祥事が多発しているため、あえてすべての上場企業を対象とするよう決定したようだ。
先に【ジャスダック、年度内に上場企業1000社体制を目指す方針】でも報じたように各取引所では上場企業を増やそうという思惑もあるようだが、今回の「内部統制ルール」の厳格化・適用化により、厳しい目で監視された上で上場の維持あるいは新規の上場決定が果たされれば幸いである。
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