今や農業もビジネスの時代に、農業ベンチャー離陸相次ぐ

2006年09月05日 07:00

『NIKKEI NeT』によると、季節や天候に左右されず、工場における工業製品の生産のように安定して収穫できる大規模農場を経営する農業ベンチャーが相次いで登場しているという。農業の規制緩和をきっかけに、作業の標準化・分社経営などの体制作りをし、一般企業の参入も始まっている。また、人材派遣会社でも派遣先として農業へ熱い視線も向けている。

スポンサードリンク

野菜栽培は通常その野菜の旬な時期に限定され、しかも天候や害虫の被害などさまざまな不安定要素がある(今冬の雪による野菜の急騰に悩まされた人も多いだろう)。また、日本の農業に限定すれば、「経営規模の小ささ」「労働時期の繁閑の差の大きさ」「人材」「価格の不安定化による収入の問題」なども問題視されている。

農業の規制緩和がなされるのに伴い、これらの問題を解決し、農業を(流行り言葉を用いれば)「ネクスト農業」にモード転換しようという動きが進んでいる。たとえば計画的に毎日出荷できれば、「価格の安定」がなされ、「常に働ける職場が提供出来るため雇用が安定」し、「人材の募集や育成」も容易になる。

これを実現ならしめたのが、大規模ガラスハウス栽培だという。まさに文頭で表現した「工場における工業製品の生産」のように、管理された環境の中で、これまでの農業の経験とハイテク技術が融合され、成果として現れている。コンピュータによる管理や作業の標準化などによって、これまでの問題点が解消された、新しい農業が登場しつつある。

詳細、具体例は参照ページでじっくり確認してほしい。今後高付加価値の農作物を中心に、企業体系化された新しいスタイルの農業企業が相次いで「起業」されることだろう。また、元記事でも指摘され、何度か報じているように、【カゴメ(2811)】などの食品メーカーや【サイゼリヤ(7581)】【ワタミ(7522)】などの外食産業も新規に農業に参入しつつある。【キューサイ(2596)】など元々農業に深く関わっている企業も農業への注目が高まるにつれ、その傾注度をさらに上げる傾向にある。

今後「食生活」「食育」への注目が高まるのと同時に、農業を見直す動きが高まることだろう。同時に「伝統を守りつつ新たな要素を取り入れて躍進する」農業が登場し、広まるに違いない。


■関連記事:
【「もっとご飯を食べたい」給食で小学生が大要望】
【「老化防止トマト」など機能食品的な健康志向食材、農林水産省が商品化へ注力】


(最終更新:2013/08/26)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ