「うごうごブログ」はリリースの表現を借りれば「文字とアニメーションによる表現力豊かなコミュニケーションを目指す世界初のweblogサービス」。NTT研究所のビジュアルプログラミング技術を用いて、簡単・リアルタイムにアニメーションを作成し動かせる環境を実現、これを試験サービスで提供することで一般利用者からのフィードバックを受け、便宜性の向上と各種検証、ビジネスへの展開の模索に役立てるとのこと。

「うごうごブログ」トップページ。新着作品がリストアップされる

登録ユーザーはアニメーションの作成や編集だけでなく、作品の投稿、コメントの投稿、検索、トラックバック、RSSの利用など、ごく普通のブログと同じ感覚で利用することが可能。要は「Flashアニメ制作機能付きブログサービス(あるいは逆にブログのような機能付きFlashアニメサービス)」というところ。

最近ではFlash作成ツールの普及と低価格化で、多くの人がFlashアニメを作りサイト上に公開。インターネット上の新しい自己表現方法、創作手段として注目を集めつつある。また、テキストと違いフォントを気にせず作成でき、海外でも閲覧が可能なので、ワールドワイドで作品を展開し、閲覧できるのが普及した理由のひとつともいえる。

実際作成ツールを色々と試してみたが、現在のところ他所から絵をコピーしてペーストするような機能は無く、ツール上で全部新規に描き上げねばならないようだ。絵心がないと相当辛いのは否めない。また、一般の描写ツールと比べると機能があまりにも貧弱で、現在のところ表現力云々以前の問題の絵しか描けないのは当方の絵画スキルが低いからだけではあるまい(……と思いたい)。

Flashアニメの制作画面。……とはいえ、試験スタート直後ということもあり、ほとんど何の機能も無いのが辛い(アンドゥ機能すらないようだ)。今後の機能充実に期待したい。それにしてもここまで絵心がないとまともなサンプルにすらならないのが悲しい。どなたか絵のスキルのある方に挑戦してほしいものだ

NTTでは単純に場を提供するだけでなく、期間テーマを設けて作品を募集するイベントを実施。場を盛り上げる演出を行う予定だ。なおサイトの登録や作品投稿にはユーザー登録が必要だが、閲覧だけなら登録の必要はない。試験期間は10月2日から来年3月31日までで、利用料金は不要。

試験運用の過程でこのようなサービスがどんな形でビジネス化できるのかが最大の目的だが、最近では各ブログ提供サービスでもラジオ放送や動画配信など、マルチメディア方面へのサービス拡充が相次いでいる。今後どのような模索検討が行われるのか、興味深いところではある。

それにしても「うごうごブログ」というネーミング、かつての人気テレビ番組「うごうごルーガ」を彷彿とさせるものがある。この番組も実験的な意味合いが強く、さまざまなCGアニメがテレビ画面の中をかけめぐり、その後のテレビ番組の構成に少なからぬ影響を与えたのは記憶に新しい。

この「うごうごブログ」が今後のブログサービスやSNSなどにどのような影響を与えるのか、注目したいところだ。