GMOインターネット証券で大規模トラブル発生
2006年09月28日 14:20
【GMO(9449)】のグループ証券会社である【GMOインターネット証券】において9月28日、大規模なシステム障害が発生、13時半に復旧宣言が行われたものの、その後も約定の大規模な遅れなど少なからぬ混乱が生じている。GMOインターネット証券(以後GMO証券と略)側では今回のトラブルの原因については「システム障害の原因・対策につきましては、改めてご報告申し上げます」とのみ発表している。
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利用ユーザーなどからの話によると、GMO証券へは場の開場前からアクセスが出来ず、当時は「本日、臨時メンテナンスのため、会員サイトのご利用開始時刻は8:30頃を予定しております」との告知がなされていた(【朝一のリリース】)。しかし予定時刻を過ぎてもログインはできず、結局市場が開場してから「現在システム障害が発生しており、会員ページのご利用をすべて止めさせていただいております」との告知を出し、注文は電話で行うようにとの指示(【開場後のリリース】)。
その後9時半前後からログインは可能となったものの、注文が出来ない、保有株数が増えている、持ち株がリストから消えている、注文を受け付けない、先日出していた注文が約定しているのに売れたはずの株式が保有リストに残っているなど、データベースに齟齬が生じたとしか思えない現象が相次いだ。
後場が始まっても状況に変化は無く、13時半になってようやくシステムの復旧が報じられ、一部回復していない機能があるもののウェブ上からの注文が可能となった(【復旧告知リリース】)。会員の話によると、本日入金分や電話で注文を行った場合の内容がウェブ上に反映されていない場合があるという。これらについては順次反映作業を行うとのこと。つまり会員によっては13時半の復旧以降も下手に注文を出せないことになる。
今日の相場動向を見るに、売り時や買いタイミングを逃すなど、注文したい案件が注文できずに涙を流した人はかなりの数に登るのではないだろうか。また、正式な発表が行われていないので推測に過ぎないが、持ち株の表示内容がデタラメになった状況から推測するに、データベースレベルでのトラブルという、ネット証券においては絶対にあってはならない事象が発生したものと思われる。
ネット証券の中でもルーキー格のGMO証券。しかしルーキーであったとしても「経験が浅いのだからトラブル起きても仕方ないよね」という話は通用しない。多額のお金が秒単位でやりとりされるインフラを提供する以上、今回のようなことは起きてはならないお話。しかも今件の情報開示においても「お知らせ」の古いものを次々消していくなど、あまり喜ばしいとはいえない対応をしているのが気にとまる(サイトリニューアルを27日に行ってその翌日に本丸の大トラブルとは運が無いとしか言いようが無い)。
現状の完全復帰はもちろんだが、原因究明と対応策の早急な模索は必要不可欠だろう。また、監督官庁からの「指導」も十分考えられる。GMO証券側はこれを真摯に受け止め、インフラ提供会社としての責務を果たしてほしいものである。
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