DSの「英単語ターゲット1800DS」などで英語学習、京都府が実験学習へ
2006年09月09日 08:00
『京都新聞』が報じたところによると、京都府の八幡市教育委員会では今週末から実践研究として、中学生と高校生を対象に、[任天堂(7974)]の携帯用ゲーム機「ニンテンドーDS」を使って英単語を学ばせる。近年低下が指摘されている基礎学力を高めるためにゲーム機を学習ツール(道具)として使う試み。ソフトには『中学英単語ターゲット1800DS』『英単語ターゲット1900DS』が用いられるもよう。
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教育委員会側では現在取り組んでいる学校改革の一つとして「学び方」を変えることを挙げている。今回の実験学習はその一環。 「見て聞いて書いてが1台で出来るDSは学習向き」というのが、今回の採用の理由。早くも2年前には目をつけていたという。
今回は英語力向上のベースとなる語彙(ごい)力を高めるため、英単語の学習ソフトで反復学習をする予定。マシンやソフトの特性から、10分強の短時間学習を想定しているという。まず中学3年生と高校3年生が本年度末までこれらのソフトで学習に取り込み、現在と学習プログラム終了後の語彙量を比較。DS学習での効果を調べるという。
教育委員会では「子どもたちもゲーム感覚で楽しく学べるのではないか。効果があれば漢字検定などの勉強にも使い、他校にも広げたい」と期待を寄せている。問題となる費用面だが、今回はゲーム機本体・ソフト共に今回の実験に参加する大学や企業からの無償貸与とのこと。
ゲーム機が、特にニンテンドーDSで「高性能」「多デバイス化」「普及化」「コンパクト化」したことにより、単なるゲーム機としてだけではなくさまざまなツールとしての可能性を模索されるようになった。【東大の研究グループ、オンラインゲームでの教育研究で中間報告】をはじめとした、ゲームそのものの学習効果へのプラス影響はこれまでにもあったが、まだハードルが高かった。今回の「ゲームを学習ツールとして」という実験は、ニンテンドーDSの登場によってそのハードルが低くなり、多くの実験が試みられつつある好例といえるだろう。もちろんソフトの選定には十分配慮・注意すべきだが。
「そもそもはじめから受験勉強しているのだから、年度末に再計測すれば語彙量が増えていて当然」という野暮な話は別として、計測結果を心待ちにしたいところだ。
(最終更新:2013/09/16)
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