イオン(8267)、100株株券が500枚偽造される

2006年09月16日 09:00

株式イメージスーパー大手の【イオン(8267)】は9月15日、同社の株式100株券が500枚偽造されていたことを明らかにした(【発表リリース】)。偽造された株券は昨日9月15日の終値2860円で換算すると1億4300万円に相当する。

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リリースによると偽造株券は9月14日、中央三井信託銀行日本橋営業部に名義書換のために持ち込まれたもの。株券の手触りが違うことなどを不審に想った営業部社員がイオンに連絡、真券と比較したところ偽造株券と判明したという。

偽造株券の特徴としては 紙質が薄く、ツルツルした手触り。裏面左下にあるべき番号がない。株券番号の書体が相違している。真正株券に比べて印刷が不鮮明である。透かしがないなどとのこと。

イオン側の発表を見る限り、技術的にはかなりお粗末な部類に入るもののようだ。持ち込んだ人物が「関係者」なのかそれとも単なる善意の第三者なのかは明記されていないが、引き換えがうまくいった場合にその「不当利益」を確実に得るため、連絡先はそれなりに「関係者」と関係の深い場所に指定してあるはず。今後捜査当局による調査が進められることだろう。

記事にはしていないが最近偽装株券の発覚が相次いでいる。「上場企業の株券が物理的な形となって市中に流通することなどめったにないのに」というのが今までの常識。だが、上場企業の株券の電子化がまもなくであり、証券会社でも盛んに「たんす株を預けましょう」とアピールしているだけに、「出回る機会が増えているな、だったら自分らが作ったニセモノ株券だって出回っていても変には思われまい」というもくろみがあるのだろう。

そのような知恵があるのなら、もう少し建設的な方向に働かせてほしいものだと思うのは当方だけではあるまい。


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