ケータイによる検索機能の使用は57%、ブログ閲覧は26%との調査結果
2006年09月30日 07:30
【インプレス(9479)】グループの【インプレスR&D】は9月29日、携帯電話におけるコンテンツや検索技術、広告モデルなど、各種サービスの現状やユーザーの利用動向について調査を行い、【ケータイ2.0調査報告書2006】にまとめたと発表した。それによると携帯電話による検査機能の使用経験は57%との結果が出た。リンクをたどるだけのことが多いと思われていた携帯電話のコンテンツ、俗に言う「ケータイ」利用者が意外に検索機能を用いていることがうかがえる。
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今回の調査はインターネット調査によるもので、1083の有効回答を得たという。調査期間は2006年9月8日から9日。携帯電話のナンバーポータビリティをひかえ、各社の動向が色々と報じられている中での調査という、非常に興味のある時期での調査結果といえる。
携帯電話において検索機能を使ったことがあるかどうかの問いには、「よく利用する」「わりと利用する」の2項目、すなわち「日常茶飯事的に使いこなしている派」はあわせて18.5%に過ぎない。しかし「たまに利用する」という「常日頃は使っていないが検索機能を利用選択肢の一つとして捕らえ、必要な時には使える」人が38.4%と4割近くにのぼっていることから、今後検索機能がつかいやすくなり精度もあがり、ケータイユーザーのニーズにかなう機能が盛り込まれることで、利用者の増加が見込めることが推論できる。
ケータイによる検索機能について
さらに一度「ケータイでも検索を」という動きがスキームとして確立すれば、「ほとんど利用したことがない(が、一度二度なら検索機能を使ったことはある)」という30.1%の人もいわば「検索派」に移行する可能性も考えると、ケータイにおける検索機能はまさにこれから、ということになるのだろう。
一方、携帯電話で利用したことのあるサービスについてたずねたところ、ブログの閲覧が26.4%と約4人に1人がケータイからブログを読んだことがあるということが分かった。
ケータイで利用したことのあるサービス(ブログ、SNS系で)
記事の投稿やコメントの投稿となるとそれぞれ1割程度と率は高くない。ケータイにおけるブログは他の多くのコンテンツ同様に「読み物」のひとつというポジションにあるようだ。これは、ブログよりも個々の参加の機会が多いSNSの利用率が13.1%にとどまっていることからも推測できる(もっともケータイのSNSがまだそれほど多くはないというのもあるだろうが)。
パソコンユーザーと違いこれまで「ケータイ」のユーザーの大部分は公式コンテンツのみの利用者が大部分で、携帯会社の指示に従ったサイトのみを閲覧するだけでも十分楽しめ、またそれを良しとするものだった。いわば「旅行代理店による完全ガイド付きパックツアー」、安全第一志向だ。しかし【NTTドコモ(9437)、ヤフー(4689)とも連携して携帯検索で最強陣営を整備】にもあるように、この秋以降携帯各社も検索エンジンとの提携を推し進め、公式サイトのみユーザーにも検索エンジンの使用を推奨する動きが進んでいる。こちらはたとえるなら「フリープラン付き旅行」というところか。
またSNSの普及により、ケータイの分野でも自らの書き込みなど積極的なコミュニティへの参加のハードルが低くなる傾向がある。今後は「検索エンジンの利用」「SNSへの参加」の利用率も増え、ケータイの使われ方も「受身的なもの」から「積極的に参加する」能動的なものの割合が増えてくることになるのだろう。
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