ネット利用者の4.7%がオンライン詐欺の被害に

2006年09月28日 12:30

インターネット関連企業などで構成されている【ブロードバンド推進協議会】は9月27日、【オンライン詐欺に関するユーザー調査】を発表、インターネット利用人口の4.7%が何らかの形でオンライン詐欺にあっていることを明らかにした。

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今調査はヤフーリサーチモニターを介して行われたもので、有効回答数は1140(被害者に対する追調査では479)。それによるとワンクリック詐欺をはじめとする個人情報や現金などを詐取する、いわゆるオンライン詐欺の被害にあった人はネット利用者の4.7%にのぼった。日本のインターネット利用人口7270万人のデータからの試算では、総額は1304億円、もっとも多いオークション詐欺を除いても485億円にのぼるとしている。

オンライン詐欺の認知・被害の経験
オンライン詐欺の認知・被害の経験

具体的な手口としては「代金を支払ったのにオークションで競り落とした商品を送らない、はじめから商品を用意していない、別のガラクタを送りつける」オークション詐欺が46.7%でもっとも多い。ついで「画像などをクリックしただけで料金が請求される」ワンクリック詐欺で28.9%、「身に覚えの無いことで料金の請求がされる」不正請求メールが17.5%と続いている。また個別要件では男性の「ワンクリック詐欺」が女性のそれより10%以上多いなど(恐らくアダルト系サイトによるもの)、男女の違いによる傾向も見て取れる。

オンライン詐欺で実際に被害にあったもの
オンライン詐欺で実際に被害にあったもの

また、被害にあった人たちの対応について、「無駄だと思った」「被害にあったのが恥ずかしくて他人に知られたくない」という理由で、しかるべき場所へ相談や連絡をしない人が多く、さらに金額も大きくないため泣き寝入りをしている傾向が強い。

また調査報告書では「15~19歳はインターネットの利用時間が多いにもかかわらず、オンライン詐欺に関する十分な情報を得ていないため、詐欺に掛かりやすい傾向があり、今後この若年層に対してのオンライン詐欺についての教育が課題である」とし、インターネットに対する啓蒙教育の重要性を指摘している。

オークションへの心構えはそれなりの経験や実体験豊富な人に聞くのが一番だろうからここでは触れないことにして、それ以外の問題については、

・知らない人からのメールは、どんなに魅力的に見えても、あるいは不思議に思っても決して開かない
・身に覚えのない請求が来ても支払わない、無視する、しかるべきところに連絡する


という基本原則を頭に入れてインターネットと付き合う必要があるだろう。

たいていの人にとって英語のメールの9割9分は何らかの形によるスパム・詐称メールであると思って間違いない。気になったりクリックしてみたくなるような文面や添付ファイルがあっても、そう思わせるように見せる「仕込み」である場合がほとんど。ひっかけようとする側も日々巧みになってくる傾向があるので、油断することなくメールの確認やサイトの閲覧をするにこしたことはない。

当方(不破)も毎日100件単位でスパムやら各種身に覚えの無い請求メールが届くし、サイト巡回の過程でワンクリックだのフィッシングだののサイトの話を良く耳にする。オークションには興味が無いのでそれ系の話がないだけ、心の安寧が図られているというところだろうか。企みをしている送り手側にすれば、ほとんど手間と金をかけずに実行でき、それこそ1万分の1でもひっかかれば大儲けできるのだから、次々手を変え品を変えてくるのは当然だろう。

法的に処罰を厳粛化すれば国内からのはある程度規制効果があるものの、海外からのものは取り締まりようもない。フィルタ機能を強化するしか方法はないのだろうか。真面目にインターネットを利用する側がバチをかぶっているようで、少々気分が悪いのは否定できない。何かよい方法はないものだろうかと思う今日この頃だ。

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