クインランド(2732)、ゲームポータルサイト「Glep」を運営するNESTAGE(7633)早期売却を正式発表
2006年09月01日 06:00
企業M&Aをはじめ多角化事業を行う【クインランド(2732)】は8月30日、子会社の【NESTAGE(7633)】を早期売却することを正式に発表した(【発表リリース、PDF】)。今年9月末をめどに他の子会社と共に売却されることになる。
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リリースによればクインランドは昨今において業績が急速に悪化し、株主優待制度の中止や無配転落などさまざまな対応策を打ち出して財務体質の改善に努めようとしているが、その一環として今回のNESTAGEをはじめとした連結対象子会社の一部早期売却を決定したという。なお売却先をはじめとした各種条件は今後正式に決定次第発表するとのこと。また、クインランドは採算の取れているDMES(インターネット事業)に注力し財務の建て直しをはかる。
元々クインランドは明響社とアクトそれぞれを連結子会社化して娯楽事業に注力していたが、2006年に両社は合併。日本国内最大手のテレビゲーム専門店チェーン網を持つNESTAGEとなった。また、NESTAGEではクインランドの得意分野を活かす形でゲームの総合情報ポータルサイトGlepを立ち上げ、情報配信によるゲーム販売のサポートと広告収入を狙っていた。
しかし今回のリリースにあるように、親会社のクインランドの財務状態の問題からNESTAGE(の多数の株式)は他会社に売却されることになり、資本面での関係は無くなる。ただし「資本関係にとらわれない業務提携関係を通じて、相互発展を実現する所存です」と説明されているように、今後もクインランドによるバックサポートは続けられる予定。
なお今件についてNESTAGE側では売却の話が広まった8月29日の段階でこれを否定するコメントを出しているが、売却の正式決定後のリリースはまだ無い。Glep上でも運営体制の変更の可能性などはまだ告知されておらず、現状では「様子見」であることが想像できる。
今後クインランドが自社事業に注力するのは間違いない話で、当然Glepの運営は直接の管理運営を行っているNESTAGEの裁量に任せるところが多くなるだろう。昨年10月に開設されたGlepだが、早くも岐路に立たされたことになる。NESTAGEの運営手腕に注目したいところだ。
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