「ゲームは一日1時間」どころか……「一週間で1時間以下」が4割
2006年09月28日 07:00
【NIKKEi NeT】の調査によると、ゲームユーザーの4割もが「ゲームで遊ぶ時間が1週間で1時間以下に過ぎない」ことが明らかになった。普段から世間一般に言われているような、ゲームに長い時間を費やしている人はそれほど多くはないようだ。
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この調査は【マクロミル(3730)】を通じて9月14日から15日にかけて行われたもの。1年以内に家庭用ゲーム機や携帯電話、パソコンなどでゲームをしたことがある12歳以上のネット利用者を主な対象として実施。回答数は1030人で男女比はほぼ半々。
調査結果によると、少なくとも今回の調査対象のユーザー層においてはゲームに対する注力度・熱中度はかなり低いレベルのものであり、ゲームは「色々な娯楽をはじめとした時間の過ごし方」のほんの一部に過ぎないことがうかがえる。
●1週間でゲーム機器で遊ぶ時間は
・1時間以内……42.5%
・2時間~5時間以下……39.9%
・6時間~10時間以下……12.1%
●過去1年間に遊んだゲーム機器のタイトル数
・1本……12.5%
・2~3本……40.6%
・4~5本……25.7%
ゲーム機器で遊ぶ時間については5時間以下が82.4%ということになり、平均では1日1時間以下の人が8割を超えていることになる。結果論だが高橋名人との約束「ゲームは一日一時間」は守られているようだ。
また、1年間で購入するゲーム機器のタイトルは2本から3本がもっとも多く4割を占め、5本までに限定するとこれも全体の8割近くに及ぶ。ミリオンセラータイトルだけでも5本を超えるため、ある意味ソフト市場における寡占状態を裏付ける結果にもなっている。
記事では他にも「プレイステーション3」「Wii」「Xbox360」といった次世代ゲーム機を買う予定があるとした人が28.1%にとどまっているなど、ゲームハードメーカーには少々頭を抱えるような数字も掲載されている。
今件で少々気になるのは、アンケート対象が「家庭用ゲーム機や携帯電話、パソコンなどでゲームをしたことがある」人の一方で、調査結果の表には「ゲーム機器で」という表記が行われていること。アンケートを採る際の文章が掲載されていないので判断は難しいが、回答者が「携帯電話」をゲーム機器とはみなさず答えた可能性がある。
もしそうだとすれば今件のデータは「娯楽の時間・予算の多くを携帯電話に奪われている」という、よく世間一般で語られている通説を裏付けたことになる。もっとも携帯電話で多くの時間を費やす人は、会話で、というよりはゲーム、そしてなによりもメールが占める割合が多いだろうから、どのみち「ゲーム」としては判断されていないのだろうが。
ファミコン時代と異なり、熱中度が桁違いのデジタルアイテムが氾濫する昨今において、ゲーム機が「長時間ユーザーの時間を独占する」というかつての、ゲーム業界にしてみればベストな構造はもはや望めないのかもしれない。
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