楽天関係者がWikipediaから楽天証券に関する「都合の悪いこと」を削除
2006年08月27日 07:30
【ネット証券Blog2】の指摘によると、不特定多数の有志の協力で構築されるネット辞書ことWikipediaの【楽天証券の項目】から、楽天証券にとって都合の悪いことが楽天証券株式会社からのアクセスによって削除されていたことが明らかになった。
スポンサードリンク
指摘によるとWikipediaの楽天証券の項目では【金融庁、楽天証券に対して行政処分通達】でも報じたように、昨年11月に金融庁が楽天証券のシステム障害に関して業務改善命令を受けたことが記載されていたが、これが二度に渡り削除された(削除されるたびに別の投稿者によって記述は復帰され、最新の情報では8月26日に再び掲載されたとのこと)。
Wikipediaでは投稿者・削除者のIPアドレスは履歴が残る。ネット証券Blog2側では業務改善命令関係の削除をした人物のIPをWhoisデータベースで調べたところ、「楽天証券の中の人」(楽天証券の会社内部からアクセスした人)であることが明らかになった。
さらにこの人物の投稿削除履歴を追うと、楽天証券がサービスとして提供している「マーケットスピード」のWikipedia上の項目において、欠点を記載していた部分を削除していたことが判明したという。
Wikipediaは中立性を第一義的なものとして成立している、非営利によるインターネット辞典であり、その性質を考慮すると、関係者が自分サイドに不都合なことを編集削除するのは問題があると思われる。また記事ではこの人物(部署?)が、背番号の項目でアメリカのプロ野球に関する記事を修正した記録もあり、あるいは楽天イーグルスの関係者の可能性もあると指摘している。
楽天(証券)が組織的に業務として行ったのか、それとも関係者が個人的に「楽天社内の端末で」行ったのかは不明。6万5535歩譲って後者(マーケットスピードの性能云々)が投稿者の感想が多少なりとも含まれ削除すべきであるという判断にも正当性があったとしても、前者(金融庁からの行政処分)は間違いのないれっきとした事実である。それを二度に渡って「関係者が」「無かったことにしよう」とする行為は、例えそれが楽天内の公的ステートメントの発表の場でなかったとしても、問題視されるべきだろう。
ネット証券Blog2では「業務改善命令の件を削除した」という今件について次のようにまとめている。
どちらにせよ、その業務も改善した方がよさそうです。
……座布団一枚。
■関連記事:
【世論操作と工作員の話-1】
【ガイアックス(3775)など、コミュニティサイトの運営代行サービス「community-cruise」開始】
【ネット上の風評監視サービス、企業にニーズ高まる……が?】
スポンサードリンク
ツイート