【更新】WHO、鳥インフルエンザの10代における致死率73%と発表

2006年08月16日 06:30

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると高病原性の鳥インフルエンザH5N1に人間が感染した場合、致死率は56%に達し、特に10歳から19歳では73%にも達するとの分析結果を【世界保健機構(WHO)】が発表した。通常のインフルエンザにある「乳幼児や高齢者など、体力に乏しい年齢層の率が高い」パターンとの違いが明確になった。

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記事によると2003年12月から2006年4月末における鳥インフルエンザH5N1に感染したと確定診断された者に対する追跡調査結果で、10歳~19歳は49人中36人が死亡し、致死率は73%ともっとも高かった。次に高いのは20歳~29歳の62%。一方で50歳以上は18%、9歳以下は40%という低めの結果が出ている。

体力の劣る乳幼児や老齢者ではなく若者の致死率が高い理由について、一部の研究者は「若い世代ほど未知のウイルスに対する免疫反応が過剰に働き、自分の体を攻撃してしまうため」と推測している。しかしまだ確定されているわけではなく、現在も研究が進められている。

患者は一年を通して発生しており、その90%は40歳未満。大半が熱帯地方だが、北半球の冬から春に増える傾向がある。今後も同じ傾向が続くなら、今年の終わりから来年初めにかけて患者の急増が予想される。

ここ数年は毎年冬になると必ず話題にのぼり防止が叫ばれる鳥インフルエンザ。症状を抑える薬のタミフルの蓄積が強力に推進されるなど対策も施されつつあるが、未知なる部分が多く今後とも感染者は増大するものと思われる。一説には「状況次第ではスペイン風邪規模の広がり・被害もありうる」と分析されているだけに、今後とも動向について注意深く見守りたいところだ。


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