北越製紙(3865)、王子製紙(3861)による敵対的TOBに賛同しない株主の株式数が過半数に達したと発表

2006年08月24日 06:30

株式イメージ『Mainichi INTERACTIVE』が報じたところによると、先に製紙業界最大手の【王子製紙(3861)】【北越製紙(3865)】に敵対的株式公開買付(TOB)を行っている問題で北越製紙側は8月23日、「TOBに応じない株主の保有株数が過半数に達した」ことを明らかにした。王子製紙側はTOBの成立条件を「株式の過半数取得」としていることから、今回のTOBは不成功に終わる可能性が高くなった。

スポンサードリンク

TOBに反対する「勢力」は、北越製紙の筆頭株主である【三菱商事(8058)】(24.44%)、北越との提携で合意した【日本製紙グループ(3893)】(8.85%)、さらに取引のある金融機関(【北越銀行(8325)】・約2%、【第四銀行(8324)】・約2%)や、保険取引のある【日本興亜損害保険(8754)】(約2.8%)、印刷会社などの安定株主も反対の考えを明らかにしたという。さらに北越製紙自身の持株会、投資信託に組み込まれている分を含めると過半数はおろか6割を超える可能性もあるという。

王子製紙側では9月4日のTOB期間終了までに取得条件を下げてTOBそのものを「成功」し株式を買い取るようにすることは可能。実際王子製紙患部側も「条件の変更をするかもしれないししないかもしれない」と語っている。しかし過半数の株式を取得できなければ北越製紙の経営権は掌握できない(1/3あれば相当の影響力を持つことはできるが主導権は握れない)。

さらに北越製紙側では買収に対する防衛策発動を勧告しており、これも王子製紙によるTOBの成功率を低める要因になっている。

今件に突き動かされるような形で起きた紳士服業界での同業他社によるTOBは、結局古くから関係の深かった別の好意的同業他社による完全子会社化という形ですでに幕を閉じている。今回もあるいは、似たような形で決着がつくのかもしれない。


■関連記事:
【北越製紙(3865)の三菱商事(8058)への第三者割当増資完了、筆頭株主に】
【北越製紙(3865)を巡る敵対的TOBで製紙業界第二位の日本製紙グループ(3893)が阻止のための大量買付け表明】

(最終更新:2013/08/26)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ