SPA!の記事を書き上げたあと、一通り目を通し、「なるほど」という内容ではあったのでかいつまんでご報告をしてみることにする。この「本当にあった株の話 天国と地獄」はコンビニの雑誌コーナーに目を通したことのある人なら一度は目にしたことがあるだろう、ぶんか社の「本当にあった～の話」シリーズの一冊。

このシリーズ、ある特定のテーマにしぼり、さまざまなお抱え漫画家らにそのテーマにあった漫画家自身の体験や読者の体験談を元にした四コマ漫画や短編読みきり漫画を掲載する、「ちょっとした時間つぶしに読んでね」的なもの。病院や銀行、床屋の待合室にマッチしそうな、と表現すればイメージがわくだろう。有名どころでは「本当にあった笑える話」が有名。

「本当にあった株の話」では、少年スペリオールで連載していた「おごってジャンケン隊」などで著名な現代洋子先生による「どたばた株主いちねんせい日記」を筆頭に、株関係の読みきり漫画が山盛り(漫画集大成誌なのだが当然だが)掲載されている。株の専門誌や一般誌で時々1コーナーとして株関係の漫画が掲載されることはよくある話だが、ここまで一極集中した形になるのもある意味珍しい。

ざっと挙げても

などなど、「意外に漫画家も株式投資やって(大損してもんどりうったり大儲けしてたりす)るんだな」と再認識させてくれる。また、漫画家の間ではおつまみ銘柄として優待ファンには名高い【なとり(2922)】が意外に人気なあたりも面白い。

その他、ライブドアの株主総会への体験レポートや、東京証券取引所への取材レポートなど、一端の株式専門誌よりも「読ませてくれる」内容の記事(もちろん漫画で)があると思えば、初心者向けの「株の用語集」が用意されてるなど、表紙のイメージからは程遠い「内容の濃さ」には正直驚かされた。実用的かどうかはともかく、少なくとも読み物としては満足のいく内容といえよう。

次号の発売はまだ未定(「次号の発売をお楽しみに」とだけ表記されている)だが、「株の実体験談」を募集しているあたり、期待が持てる。

ビジネスジャンプで連載中の「株主爽快」同様、チェックをしたい一冊といえるだろう。また、次号以降の発売を熱望したい。

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(C)ぶんか社2006