超能力を持たなくとも念じるだけで車いすを操作できる!? 電通大が試作機作成

2006年08月11日 12:30

車いすイメージ【NIKKEI NeT】によると【電気通信大学】の田中一男教授の研究グループは、「右」「左」と頭の中で考えるだけで座っている伝道車いすを自動操縦できるシステムを思索した。利用者の脳波を頭にかぶった帽子型センサーで読み取って制御する仕組み。

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気になる精度だが、現段階では約8割の割合で思い通りの方向に動いたという。今回の技術は体が思うように動かない障害者でも、車いすやテレビなどを操れる装置の実現に道を開くとして期待が集まっている。また、ゲームをはじめとする娯楽分野への応用も期待できそう。

脳波を使ってコントロールをする機具といえば、以前【「ゲーム脳」なんてぶっ飛ばせ! 米で始まった「集中力増進」治療法】で紹介した【SMART BrainGames】が思い浮かぶ。こちらはヘルメットに脳波センサーが付属して、このセンサーが受信した脳波をデータ化し、ゲームの難易度などを変化させるというもの。「注意力欠如障害(ADD)」の治療法として医薬品を使わずテレビゲームをプレイするという手法の機材として注目を集めている。

「SMART BrainGames」はパイロットの集中力・忍耐力をきたえるために開発された技術を応用したものだが、今回田中教授が試作した車いすも、突き詰めれば「センサーで受信できる脳波を統計的に分析し、判断データとして出力させてコントロールする」というものであり、行き着くところは同じだと思われる。

各人の脳波の違いから、利用者ごとのカスタマイズの仕組みを作るのには難儀しそうだし、そのカスタマイズを自動化するようプログラムを組むのも一筋縄ではいかないだろう。とはいえ、決して不可能ではなく、予算と時間と人材を投入すれば近い将来実現しそうなものではある。

昔のスパイモノ映画『ファイヤーフォックス』(1982年、右参照)のように、開発元の言語で想像しないと動きません、という間抜けなことはないだろうが(笑)、早いところ「日本で」開発を進めてほしいものだ。


(最終更新:2013/09/16)

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