卵のゆで具合は卵自身が教えてくれます……イギリスの卵業界団体が秋にも「自動ゆで上がりタイミングお知らせ機能付卵」発売
2006年08月06日 12:30
イギリスの鶏卵業界は7月31日、ゆで上がりのタイミングが卵自身にプリントされたマークの色の変化で分かる卵「The Self-Timing Egg」(セルフタイミングエッグ、自動ゆで上がりタイミングお知らせ機能付卵)を今年の秋にも発売すると発表した『参照記事:ヤフーニュース』)。
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おおもとの記事である、イギリスの【鶏卵業者団体British Egg Information Service】のリリース(【7月31日付けリリース、英語「They’ve cracked it! ? the self timing egg」】)によると、今回の「発明」はゆで卵という古来の料理において常に問題視されてきた重大な案件「卵を適切にゆでる時間」の調整について、解決手段を提供してくれる画期的なものであるという。
今回提供されるラベルでは、Soft(柔らかめ)・Medium(半熟)・Hard boiled(固ゆで)の三通りのゆで具合を選択できる。好きなゆで具合を選んで卵をお湯に入れてゆでると、一定の温度に達した段階でラベルに用いられたインクが黒く変色し、望みのゆで具合に達したことを知らせてくれる。ちなみに具体的な目標時間は、柔らかめが3分、半熟が4分、固ゆでが7分。また、映し出されるラベルは、望んだ卵のゆで具合をあらわす表記と、British Egg Information Serviceのシンボルマークであるライオンの横姿。
現在この技術の確立のための最終調整段階に入っているということだが、開発当事者の【B&H Colour Change】のGilly Beaumont氏は「人々が頭を抱えていた問題を解決できるかもしれないこの技術の開発に、非常に興奮している」とコメントしているという。あるイギリス誌では「(このラベルの開発で)毎回完璧なゆで卵を作る事ができる」と絶賛している。一方でイギリス人ならではのジョークとして「イギリス人はまともに卵をゆでることも出来ないのか」と揶揄する声もあるという。
変色するタイミングを見計らうため、ずっとゆでている最中の卵を見続けなければならないという弱点はあるが、それでも「ゆで過ぎて破裂しお湯の中に拡散してしまったり、ゆで足りなくて嫌いな半熟卵を食べざるを得なくなる」という悲劇に見舞われるよりははるかによいだろう。
卵の中身に手を加えるのではなく、殻にプリントをするだけだから基本的に食する部分に影響を与えるわけではなく、加工技術も必要ない。要はインクの技術の問題。今回のリリースでは業界団体のロゴマークが用いられているが、これをセンスある、あるいは人気のキャラクターのロゴにすることで集客効果を高める工夫は出来るだろう。
また、イギリス以外の国、たとえば日本ででも(パテントさえ解決すれば)容易に利用は可能なはず。卵の家庭内消費量が少しずつ減りつつある(【参照:たまご博物館】)昨今、消費量を増やすアイディアとしてはなかなか面白い話だと考えるのだが、どうだろうか。
(最終更新:2013/08/29)
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