KDDI(9433)、携帯電話のデータ送信速度を10倍にする「EV-DO Rev.A」を12月から導入
2006年08月23日 06:30
携帯電話大手の【KDDI(9433)】は8月22日、同社の携帯電話auのデータ通信システムの機能拡張版として「EV-DO Rev.A」を2006年の12月から導入することを発表した(【発表リリースページ】)。このシステムの導入により、携帯電話端末からの送信速度が最大でこれまでの12.8倍(144キロビットから1.8メガビット)と大幅に上昇することになる。
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この「EV-DO Rev.A」という技術はこれまでのシステムに比べると上り速度が向上するだけでなく、パケット通信時における遅延制御が可能となり、IPによる双方向リアルタイム通信(例えばテレビ電話サービス)などに適した環境を提供できることになる。
KDDIでは「EV-DO Rev.A」の導入で画像や動画などの大容量データを気軽に携帯から送信できる場を作ることで、テレビ電話やブログ・メールなどのコミュニケーションサービスを充実させるつもりだという。KDDIはSNSサービスを導入する予定であり、これにも用いられる(高速を活かした機能を搭載する)ことは容易に想像ができる。
このシステムに対応する機種は12月から発売予定。大都市圏で年末からサービスを開始し、来年3月末までには全国の主要都市で、3年後には全国で使えるようにする予定。設備投資には2000億円程度を想定している。
【NTTドコモ(9437)】など携帯電話大手他社でも魅力拡充のための高速化が推し進められている。今回の「EV-DO Rev.A」導入もその流れの一つ。送れる容量が大きくなればテレビ電話の動きもスムースになるし、普通のビデオカメラと同じように携帯電話の動画機能を用いて自分のブログへ投稿することも可能になるだろう。そしてこれまでは「容量が大きいから難しいな」とされていたアイディアも、これからは不可能ではなくなるかもしれない。
アイディアマンたちの発想を現実のものにできるよう、携帯電話各社にはこれからも提供技術の革新にいそしんでほしいものだ。
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