週刊新潮にて「水面下で捜査が進む 楽天・三木谷社長の『Xデー』」特集記事
2006年08月31日 08:00
昨日8月30日午後から株価が急落し、市場全体、特に新興市場銘柄の売り要因となった[楽天(4755)]への「明日(8月31日)発売の週刊新潮に楽天に関するネガティブな記事が掲載される」という観測記事情報。一部報道では「ライブドアショック」「村上ショック」に続く「楽天ショック」という言葉が記事上に踊ったが、その記事掲載号が本日発売された。
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これは週刊新潮の9月7日号(8月31日発売号)で、該当する記事は「特集 水面下で捜査が進む『楽天』三木谷社長の『Xデー』」というタイトルの見開き2ページのもの。記事コピーには次のような言葉がつづられている。
ホリエモンの次は村上世彰、そして楽天かと囁かれていた前者二人が実際に堀の中に落ち、いよいよ身辺が騒がしくなってきた楽天の三木谷浩史会長兼社長(41)。先ごろ行われた中間決算発表の際も、増収増益なのに表情は強張っていた。危機を察してか、ここにきて大量の社員も逃げ出しているという。いよいよ”Xデー”が近づいてきたか--
該当記事。詳細は実際に週刊新潮をお手に取りお確かめ下さい
記事の概要はといえば、8月18日の中間決算発表の話にはじまり、【TBS(9401)】問題の分析、楽天グループの人事動向(ボーナス配布後古参社員が大量に辞めている、警視庁OBが大量に天下っている)、村上ファンドのてん末の際のインサイダー取引の話など。
さらにある警視庁幹部の話として、総会屋が絡む組織犯罪対策三課が「総会屋への利益供与の疑いで内偵中」といういう話が続く。子会社の買収がらみで弱みにつけ込まれたという説明がされている。またそれとは別に、証券取引等監視委員会と検察が株式売買についての調査を進めているとか、税務調査で国税局も動いているとの話。
とはいえ、これらの話は前々から(それこそ「ホリエモン」「村上ファンド」に続くのは……という冗談話あたりから)語られていた内容をまとめ挙げているだけで、目新しいものは特にない。インサイダー取引・総会屋関係・株式売買・国税局それぞれの説明の際に語られている関係者の話も、内偵中ということなのからか具体的な情報源は記載されておらず、信ぴょう性も今ひとつ(もっともこういう話で関係者の具体名を出すことは通常ありえず、その意味では信ぴょう性があるという判断もできる)。
楽天については今週月曜発売の株式専門誌で土地関係における問題点、取引内容を疑問視するような記事が記載され、また【楽天関係者がWikipediaから楽天証券に関する「都合の悪いこと」を削除】にもあるように証券会社の「中の人」のものと思われる「不祥事」も話題となっていた。そこに今回の記事が出回ることで、元々不安感を抱いていた株主らが衝動的な行動に走ったのではないかと推測される。
また、この時期にこのような記事が掲載されたことについても色々と推測が行われているが、今件とは無関係、あるいは不確かなところが多いため、ここでは取り上げないでおく。
記事では「株式市場や政治への影響も考慮するから、新内閣か誕生する10月以降が要注意です」とまとめている。果たしてこの記事が掲載された週刊新潮の発売で内容が広まることによって、本日の株式市場、特に楽天自身や関連企業、連想される新興市場がどのように動くか。まずはそれが気がかりでならない。
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