ソフトバンク(9984)、携帯電話でSNSを今秋から展開
2006年08月20日 17:30
『NIKKEI NeT』 によると[ソフトバンク(9984)]傘下の携帯事業会社ボーダフォンは今年の秋から、携帯電話でSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を開始する。10月からスタートするナンバーポータビリティ(番号を変更せずに携帯電話会社を変えられる制度、番号継続制度)が始まるのに備え、独自のプラスアルファ的サービスを充実し、既存顧客のつなぎとめや新規顧客獲得につなげたい考え。
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記事によるとボーダフォンが行う携帯SNSサービスでは、自分の趣味などプロフィールを登録して会員になり、携帯で知人の日記やテーマ別掲示板を無料で読み書きして楽しむという、ごく普通のパソコン向けSNSと同じようなサービスとなる。さらにボーダフォンでは携帯電話ならではのサービスとして、携帯カメラで撮った写真を公開できる「ネット写真館」などのサービスを用意するという。
紹介制については、通常のSNSは友達の友達というつながりで参加をうながせるが、今回のボーダフォン版SNSでは直接の知人や家族だけ参加できるようにして、トラブルが起きにくくするという。
SNSはパソコン向けネット交流サービスとしては日本国内に限っても【mixi】を筆頭に、ソフトバンク自身も[ヤフー(4689)]上で【ヤフーDAYS】を提供するなど、新たなコミュニティサービスとして人気を集めている。
元々携帯電話はブックマーク上のサイトの閲覧や登録済みのメールアドレス宛とのメールのやり取り、電話帳に登録されている人との会話など、「開かれていながら一種の閉鎖空間上のコミュニケーション」という、SNSに近い感覚で扱われることが多い。SNSと携帯電話は、実は非常に相性が良いといえる。
パソコン上のSNSが今後各種メッセンジャーとシェアのせめぎあいが繰り広げられるのではないかとされる一方、携帯電話ではまだまだ可能性が広がる状況にある。ソフトバンクの演出次第では大きく発展する可能性もあるだろう。もちろん、【グリー(GREE)】と提携してまで携帯向けSNSを推し進めて「携帯電話提供のSNSとしては初めてのリリース」を狙っていた【KDDI(9433)】も今回の報道に、開発の促進を余儀なくされるに違いない。また、今のところ音沙汰がない【ドコモ(9437)】も何らかの手を打ってくるだろう。
気になるのは、「キャリア毎に別々にSNSを展開されると、せっかくナンバーポータビリティでキャリア間のハードルが低くなったと思ったのに、SNSの違いで結局携帯電話会社にしばられてしまう」という可能性があること。いっそのことどこかの企業がハードの違いを乗り越え、フル機能のSNSを提供してくれないだろうか(mixiも携帯に対応してはいるが、機能の制限がある)。
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(最終更新:2013/08/26)
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