カブドットコム証券(8703)、夜間取引を9月15日から開始。手数料は378(みなやかん)円
2006年08月17日 20:00
【カブドットコム証券(8703)】は8月17日、【夜間取引市場】を9月15日からスタートすると発表した(【発表リリース】)。また、取引開始に伴い約定代金1000万円まで株式委託手数料を378円均一とする「夜間取引378円(みなやかん)キャンペーン」を2006年末まで実施することを明らかにした。
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発表リリースによると夜間取引開始時の取引銘柄数は300銘柄。東証1部が274、東証2部が2、東証マザーズが11、大証ヘラクレスが5、ジャスダックが8銘柄という内訳。また、インターネット経由だけでなく、モバイル端末や携帯端末、Lモード経由でも利用可能。自動音声応答経由やオペレーター経由でも売買できるが、それぞれ105円・2100円の手数料が加算される。
また、売買の形式は成行・指値・自動売買など執行条件に関わらず378円均一となる(キャンペーン期間中、約定代金1000万円まで)。ちなみに昼夜連続の出合注文が夜間取引で約定した場合には、昼間の通常手数料で計算されるので注意が必要。さらにワンショット手数料は適用されるなど、料金体系について色々と注意事項があるので詳細は上記リリースを参照のこと。
営業日・時間は、通常取引所の立会いがある日(大発会・大納会の日はのぞく)において、19時半から23時まで(フルタイムではないことに注意)。注文受付開始・気配表示は19時から。基本的にオークション方式で売買が行われる。注文期限は最大3週間先まで1日刻みで指定可能で、面白いことに「昼夜連携」「昼のみ」「夜のみ」から選択ができる。基準値は取引所と同じだが値幅の拡大・縮小はなし。制限値幅は基準値より算出。
キャンペーン期間終了後は、夜間取引の手数料は通常の現物取引における手数料と基本的に同じとなるため、出来高はともかく取引そのものは「単純に夜にまで取引時間が延びた」という感覚で行う事ができる。
スタート時に取り扱いができる300銘柄は【一覧(PDF)】にある通り。具体的に夜間取引対象銘柄を見てみると、値嵩株や[ソフトバンク(9984)]【住友金属(5405)】【三菱自動車(7211)】【アドバンテスト(6857)】【マクドナルド(2702)】など個人投資家に人気のある、そして夜間取引の利用者が対象にしそうな銘柄が多く含まれている。
夜間取引については【東証、個人投資家の急増に対応するため夜間取引の導入を検討】にもあるように東証が昨年末一度言及したもののその後進展が無く、しびれを切らしたのか今回のカブドットコム証券以外にネット証券大手の【SBIイー・トレード証券(8701)】、[楽天(4755)]傘下の楽天証券、[SBI(8473)]傘下のSBI証券が共同で準備を行う事を発表、【松井証券(8628)】も来春に夜間取引をスタートすることを明らかにしている。
相次ぐ本格的夜間取引市場のスタートに際し、スタートダッシュで先行することになったカブドットコム証券。夜間取引が活性化することで株式市場全体や投資家の投資スタンスにまで影響を及ぼす可能性を秘めているだけに、どれだけスムースに、快適な環境を提供して顧客の満足度を高められるかに注目したいところだ。また、人気次第で他勢力の動きもさらに加速化されるだろう。
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(最終更新:2013/08/26)
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