東大や大手企業7社、少子高齢化社会を支えるロボット情報技術「IRT技術」の共同開発に乗り出す

2006年08月06日 07:00

メイドロボットイメージ【NIKKEI NeT】などによると東京大学と[トヨタ自動車(7203)]【オリンパス(7733)】【セガ(6460)】【凸版印刷(7911)】【富士通研究所(6702)】【松下電器産業(6752)】【三菱重工業(7011)】の7社は8月4日、少子高齢化社会を支えることを目指すロボット技術と情報技術の共同開発に乗り出す。【文部科学省】も支援する。産学合わせて100人もの研究者が参加する見込みで、年間最大10億円の研究費を投入する予定。

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今プロジェクトでは参加大学や企業などが情報技術(IT)やロボット技術(RT)を持ち寄り融合、「IRT技術」として開発を行い、自動車やコンピューターに続く新産業を生み出そうというもの。ロボットそのものの技術だけでなく、自動車や家庭電器製品、医療などに使われる技術そのもの・ソフトウェアの開発を含む。

少子化で労働力が減る一方高齢化も進み、「人手」が不足する状況において、ロボットの助けを得ることによって「お年寄りが快適に暮らせ」「工場のロボット化で生産力の高い」社会の実現が目標。

具体的な目標としては、2008年には「後片付けロボット」、2013年には「ベッドメーキングロボット」、2017年以降には「スーパーで商品を陳列するロボット」「掃除・収納ロボット」「抱きかかえ介助ができるロボット」の開発を目指すという。また、現在では掃除洗濯ロボット、インターネットで発送・配達をする生活支援システム、医療用ロボットなどが考えられるとのこと。

某メイドロボットイメージ参加する各企業が現在持っている技術も積極的に相互有効活用される。例えば個人移動手段としてのロボットでは、トヨタのロボット開発技術と、東大の「人間の意図を推定する」技術が組み合わされる。2016年には「機械が自律的に判断して動き、横断歩道を渡れる」レベルを目指していく。

精度の高さと安全性、重量やコストの問題、柔軟性など現在の技術ではロボットの分野で解決すべき問題は多い。ただこの分野は今回メインテーマとなっている「介護支援と生産性向上」以外にも、災害時危険地域へのアプローチや工事現場での安全性の向上、さらには海中、そして宇宙空間での作業など、多種多彩で夢と希望のある分野に活用できる技術に他ならない。

研究費を無駄使いせず有効活用させる仕組みも必要だろうが、10億円/年などというケチくさい話に留めず、100億円でも1000億円でも投資すべき事業に違いない。短期間でのリターンは難しいが、それこそ百年単位での成果が見込める分野なのだから。

そして日本の名物(?)文化である「萌え」と連動させる形で(例えばメイドさん型介護ロボットのように)製品化できれば、それこそ世界中に売り出せることは間違いあるまい。そのレベルまでに達するには、さらなる努力と資金投入、さらに開発者たちの情熱が必要不可欠だろう。が、想いは実現するためにある。出来ないことは無い、に違いない。


(最終更新:2013/09/16)

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