「不正アクセス」が34%増などサイバー犯罪急増中

2006年08月18日 06:00

今年上半期(1月から6月)に全国の警察が摘発した、インターネットを用いた詐欺などのサイバー犯罪(情報技術を利用する犯罪)は昨年同期に比べて190件・11.8%増えて1802件となり、統計を採り始めた2000年以来最悪となったことが【警察庁】のまとめで明らかになった(発表リリース)。

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リリースによると不正アクセス禁止法違反が265件と、昨年同期より33.8%も増えているなど、ネット環境の整備とネットの利用が普及するに連れ、サイバー犯罪も急激に増えていることがうかがえる。

たとえば他人のIDを使ってネットに侵入する「不正アクセス事件」は、容疑者の年齢層を見ると以前は20代から30代が中心だったものの、最新の統計データでは年齢層が広がっている。最年少の中学3年生(14歳)をはじめ10代が14人いる一方、60代の容疑者もはじめて出ている。

また、ネットオークションなどで金銭を詐取するものは733件と前年同期より9.1%増加、全体の4割を占めるほどになった。またネットを通じて偽ブランド品を販売する商標法違反は、昨年同期から倍増して106件にのぼり、昨年1年間の事件数とほぼ同じとなった。

サイバー犯罪の罪名別割合(2006年上半期)
サイバー犯罪の罪名別割合(2006年上半期)

インフラとしてのインターネットが普及し、多くの人が使えるようになるにつれ、それを「利用」した犯罪が増えるのも仕方の無いことではある。ただ、インフラ・メディアとしての性質がこれまでのそれとは多分に異なることもあり、既存の対応策・法令・体制では対処しきれない場合も増えてきている。利用者各人が十分以上に注意すると共に、関係各省庁も柔軟に対応すると共に新しい技術ににも適応しうる体制を整えてほしいものだ。

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