【更新】2007年から保険証に臓器提供の意思表示欄設置へ

2006年08月08日 20:10

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると【厚生労働省】では2007年1月以降に公布する政府管掌健康保険(政管健保)の保険証に、臓器提供の意思表示欄を設けることを決めた。保険証の裏側に臓器名を印刷し、脳死・心臓停止となった場合に提供してもよい臓器に印をつけるというもの。提供はあくまでも任意であることを明記した上で、印をつけたあとに気持ちが変わったら新しい保険証を再交付する手続きがとられる。

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政府管掌健康保険とは[社会保険庁]が運営する健康保険であり、中小企業の従業員とその家族が加盟する。ちなみに大手企業では企業自身の健康保険組合が、公務員では共済組合が、自営業者などは市町村が運営を行っている(国民健康保険)。

現在臓器提供の意思表示のために配られている「意思表示カード」は行政機関窓口などで配布されているが、普及率は1割程度と低迷。一方で政管健保は3600万人もの加入者がおり、国民健康保険の4700万人、大企業の健康保険組合の3000万人と並んで加入者が多い。厚生省では政管健保の保険証に意思表示欄を設けることで、臓器移植に対する理解と協力が増えることを期待しているという。

なお政管健保以外の健康保険証に臓器提供の意思表示欄を設ける試みは、すでに滋賀県内の国民健康保険や、キリンビールの健康保険組合など一部で実施されている。

健康保険証に臓器提供の意思表示を掲載するという主旨そのものは悪くない。後は提供OKとする印をつけることを半ば強要するような行為を決して許さず、気持ちが変わったことによる保険証の再発行も何らのペナルティや手間もかけずに行えるようしっかりとした対処をすることが必要となる。強要される善意は善意では無く、偽善ですらないからだ。

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